SIMフリースマホを選ぶときは対応バンドの多さをチェック
激安モデルはスペックもそれなり、長く使うならミドルレンジ以上を
数年前と比べて、現在は数多くのSIMフリー端末がリリースされており、価格も1万円前後と激安のものから、10万円近いハイエンドまで幅広い製品の中から選べるようになっている。とはいえ、選択肢が多いほどどれを選べば良いかわかりにくいのも事実。そこで端末を選ぶ際に注目したいポイントをいくつか紹介する。
まずは端末の対応バンド。1回目で解説したが、スマホやケータイが利用する電波は、複数のバンド(電波帯域)に分かれている。さらにドコモやau、ソフトバンクは、それぞれ採用しているバンドが異なっており、それぞれが販売する端末は自社が採用するバンドに適した設計となっている。
格安SIMの場合、多くのMVNOがドコモ回線を採用しているので、ドコモが提供しているバンドに対応したSIMフリースマホを選べばオーケー。ちなみにドコモが採用、または採用予定としているバンドは下記のとおり。
- 【LTE(4G)】Band1、3、19、21、28
- 【3G】Band1、6、19
このドコモの採用バンドと、端末が利用可能なバンドを照らし合わせてチェックしよう。利用できるバンドが多いほど、利用エリアも広くなるというわけだ。
ちなみに1万円前後の低価格モデルの場合、LTEには非対応で3Gのみという製品もあるが、現在ではLTEのエリアもかなり広がっているので、安いからといって3Gのみ対応の端末を購入するメリットは少ない。
UQモバイルやmineoのように、au回線の格安SIMを使う場合は端末選びにさらに注意が必要だ。auでもドコモと同じくBand1を採用しているため、一般的なSIMフリースマホでも利用できそうな感じだが、実はau回線のBand1は特別な認証が必要となっている。そのため、SIMフリースマホのスペックにBand1と書かれていても実際は利用できないケースが多い。au回線の格安SIMと組み合わせる場合は、必ずセットで販売している製品か対応端末を選ぼう。
対応バンド以外のスペックは、大手通信会社で購入するときと同じ。例えばディスプレーサイズも、持ち運びやすいモデルが欲しいならコンパクトモデル。逆に動画などを楽しみたい場合は、5.5型以上の大画面モデルを選ぶといったように、好みに合わせてチョイスすればオーケーだ。
ただしゲーム、特に描画の細かいアクションゲームなどをプレーしたい場合は、CPUスペックなどが高い、ミドルレンジからハイエンドモデルを選ぼう。1万円前後の低価格モデルだと、通常の画面のスクロールやアプリの起動、切り替えといった作業でもつっかかりを感じ、モッサリとした印象の端末も散見される。
激安モデルはスペックも抑えられているので、アプリを追加するなど使い続けているうちに動作も遅くなってくる。せめて分割払いの2年ぐらいはキッチリ使いたいという考えなら、4~5万円台のモデルを選んだほうが無難だ。
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