背面にタッチパッドを搭載した変態ギミックが!
ディスプレーは、1920×1200ドット表示のIPS液晶パネルなので視野角は広い。タッチ機能は10点タッチ入力対応の静電容量方式だ。最大の特徴は、背面にマウス操作を行なえるタッチパッドを搭載していることだろう。
「CLIDE W10A」は、Windows 10を搭載しているので、タブレットモードとデスクトップモードと切り替えることができる。タブレットモード時の操作は特にストレスを感じないのだが、デスクトップモードを両手で持つタブレット状態で操作するとファイル移動などでポインターしたくなるのが正直のところ。
タッチパッドは、3本の指でタッチパッド部分を上にスライドさせると有効化でき、逆に下にスライドさせると無効化できる。2本の指でタッチすると右クリックと同様の操作が行なえる。
肝心の操作感なのだが、左手はきっちりとホールドできるのに対し、右手は1本の指でカーソル操作をしないといけないので若干ながら手元が怪しくなる。タッチパッドエリアは黒枠で囲われているとは言え、ブラインドで操作するとなるとエリアの境界線が触っていても解りにくい。この辺りは多少段差を付けるかタッチパッド部分をざらついた材質にするなどして触れてすぐ判別できるようにしてほしかった。もちろん、普通ならできないカーソル操作が、難しいとは言えタッチパッドで行なえる点は、搭載に踏み切ったチャレンジ精神とともに高く評価したい。
CPUはAtom Z3735F
普段使いとしてなら問題なし
スペックについて触れていこう。CPUはBayTrail世代のAtom Z3735F(1.33GHz)で、メモリーはDDR3Lで2GB。ストレージは64GB。欲を言えばCherryTrail世代のCPU&4GBのメモリーを搭載して欲しかったが、3万5000円台という価格帯を考慮するとしょうがないところだろう。
インターフェースは、USB 2.0×1、microUSB 2.0×1、マイク/ヘッドホンコンボ×1、miniHDMI出力×1、microSDカードスロット。充電用DCポートを別途用意しているので、充電時にmicroUSBを専有しないのはポイントだ。
無線機能はIEEE 802.11 a/b/g/nに加えてBluetooth 4.0 Class2を備える。フロント・リアに200万画素のウェブカメラを搭載。本体サイズは幅257×奥行き7.5×高さ171mmで、重量は約610g。内蔵されているリチウムイオンバッテリーの連続駆動時間は約4時間(HD動画再生)。
ベンチマークでスコアも計測
最後にWindowsに搭載されているシステム評価ツール「WinSAT」を使った計測ソフト「WIN SCORE SHARE」を利用して全体のスコアを確認してみた。残念ながらゲーム用グラフィックスは未計測になった。結果はプロセッサが「6.1」、メモリは「5.5」、グラフィックスは「4.0」、プライマリディスクは「6.4」。ブラウジングやオフィスソフト、VODでの動画再生まで不自由なく操作できる。軽めのブラウザーゲームも問題ないだろう。流石に3Dグラフィックスを多用したオンラインゲームは厳しい。
3万円台のWin10 タブレットとしては優秀
「CLIDE W10A」は、スペックだけ見ると若干の物足りなさを感じるが、実売3万5000円台でカバーキーボード付きということを見れば充分にコストパフォーマンスに優れたタブレットPC。背面にタッチパッドを備えているのでプロジェクターに接続してのプレゼン時にも、マウスを接続せずに拡張画面側のマウス操作が行なえるのもほかのタブレットPCには無い魅力だ。あと数万足して高いスペックのものを購入したとしても、数ヵ月後には新モデルが出るご時世。スペックや価格で悩むくらいなら「CLIDE W10A」を安く購入して使い倒すつもりで楽しむなら充分アリだと言える。