みなさん、こんにちは。ASCIIの吉田ヒロでございます。国内外のApple噂系サイトで12月5日から12月12日までに出回った内容をまとめました。先週に引き続き、4インチのiPhone 6cの噂がサイトを賑わしていました。新しい情報では、Appleが3月に開催するスペシャルイベントで新型Apple Watchと4インチiPhoneを発表するとのこと。
Apple Watchはウェアラブル端末としては売れた製品ですが、初代モデルはやはり力不足の部分があり、個人的には、結局フツーの時計として使う→iPhoneほど必須でないのでときどき着け忘れる→電池持たないから使わなくなる→文鎮化という流れになりつつあります。おそらくAppleも弱点はわかっているはずなので、3月の発表会でどのようなイノベーションが起こるか楽しみですね。
そのほか気になった点としては、iPhone 6sやiPad miniに関連する台湾系サプライヤーチェーンの業績。EMSの最大手である台湾フォックスコン社の業績は絶好調なのですが、一部のメーカーは、iPad miniの製造ラインをiPhone 6s用に切り替えたり、業績が伸び悩んだりしています。日本国内では、iPhone 6sシリーズは前モデルの6シリーズよりも発売直後から入手しやすかったことから販売台数が伸び悩んでいるという話も聞きますが、サプライヤーチェーンにとっては受注量がケタ違いの多いだけに業績に与える影響も多いでしょうね。なお、いまのところ、Apple PencilやiPad Pro関連の部品出荷順調のようで、サプライヤーチェーンに入っている企業は業績を伸ばしているようです。
12/7 2018年版iPhoneは有機EL採用へ
EMSOneによると、台湾系のタッチパネルメーカーがAppleに有機ELパネルのサンプルを送っているそうです。台湾系メーカーは、iPhone 5以前はAppleのサプライヤーチェーンに入っていましたが、現在はAppleから注文を受けていないそうで、画面が有機ELに変わればサプライヤーチェーンの再構築も考えられるため、受注奪回に向けて動いているようです。3年後の話ですが、そのころにはiPhoneの画面が有機ELになってもおかしくないでしょうね。
12/7 iPhone人気なのに台湾のタッチパネル業者の業績が下落
EMSOneによると、タッチパネル大手の台湾TPK社の営業収益が前月比1割減になっているとのこと。具体的には、前月比で10.48%減、前年同月比6.0%減の約460億3060万円(125億7800万NTドル)、2015年1~11月期では前年同期比2.3%減の4153億円(1135億NTドル)だったそうです。iPhone 6s向けのタッチパネルの受注減が響いたとみられています。
12/7 Apple MusicとiTunes Matchには約10万曲を保存できる
MacRumorsによると、Apple MusicとiTunes Matchがクラウドに保存できる楽曲数は約10万曲と、従来の4倍になるそうです。Appleのバイスプレジデントであるエディ・キュー氏が言及したとのこと。
12/7 ペガトロンがiPad miniの生産ラインを閉鎖
EMSOneによると、台湾ペガトロン社がiPad miniの製造ラインを閉鎖したとのこと。世界的なiPadの販売台数の減退が伝えられていますが、ペガトロンはこのラインをiPhoneに転用して受注拡大を目指したいそうです。確かにそのほうが回転率は上がりますもんね、
12/8 台湾メーカーが3機種のiPhone向けにプリント基板を生産
EMSOneによると、台湾のコンペック社、ユニテック社、ユニマイクロン社が、エニーレイヤー構造のHDI基板の生産能力を高めているとのこと。次期モデルになると見られる、iPhone 7とiPhone 7 Plusのほか、4インチの新iPhone向けの基板も供給するようです。
12/8 次期Mac Proが搭載するCPUは1.6倍高速
「気になる、記になる…」によると、次期Mac Proに搭載されるCPUはBroadwell-EPアーキテクチャーのXeon E5-2600 v4シリーズで、2016年前半にリリースされるそうです。同シリーズの20コアモデルであるXeon E5-2698 v4は、
・コア数/スレッド数:20/40
・動作周波数:2.1GHz(TurboBoost時:3.50GHz)
・L3キャッシュ:50MB
・メモリー:DDR4-2133
・QPIリンク数:2
・PCI Expressリビジョン:3.0
というスペックとのこと。「CINEBENCH R15」でのCPUスコアは4980で、現行のMac ProのE5-2697 v2(12コア)の3100前後よりも6割近い速度向上を果たしていますね。「北森瓦版」のリポートです。
12/9 次期Apple Watchと4インチiPhoneは3月に発表
9 to 5 Macによると、Appleは2016年3月に新Apple Watchのスペシャルイベントを開催するとのこと。次期Apple Watchにはカメラが搭載されるという噂もありますが、詳細は明らかになっていないとのこと。また、この発表会では4インチのiPhoneとしてiPhone 6cが発表される可能もあるそうです。発売はいずれも4月とのこと。
12/9 第4世代Apple TVをiPhoneで制御可能に
MacRumorsによると、tvOS 9.1にアップデートした第4世代Apple TVであれば、「Remote」アプリをインストールしたiPhoneからリモコン操作が可能になるとのこと。これまで未対応だったことでリモコンが見あたらないときにiPhoneで代用できず結構不便でしたが、これで安心ですね。「Remote」のバージョンは4.2.3となり、第4世代Apple TV上でのテキスト入力、操作、コントロールなどが可能になります。
12/9 サムスンのSoCがApple A9を上回る
cnBetaによると、韓国サムスン電子社が開発したSoCである「Exynos 8 Octa 8890」が、マルチコアの性能でApple A9Xを上回ったそうです。ただし、シングルコアの性能では最下位だったそうです。CPUコアは、Apple A9Xが2、Exynos 8 Octa 8890が8なので、Exynos 8 Octa 8890が勝っても驚かないですが、Apple A9XのCPUコアあたりの性能は驚きですね。
12/9 iPad Proの出荷は好調?台湾メーカーに好影響
EMSOneによると、iPad Pro向けのタッチパネルを供給している台湾GIS社やバックライトを供給している台湾ラディエント社の業績が好調とのこと。販売台数についての具体的な数字はAppleから発表されていませんが、出荷自体は順調のようですね。
12/9 フォックスコンもクリーンエネルギー採用へ
EMSOneよると、iOSデバイスの組み立てで知られる台湾フォックスコン社のグループ企業で、河南省鄭州工場を運営する鴻富錦精密電子社が、河南省南陽にある太陽エネルギー関連企業の中国富陽新能源社を買収するそうです。Appleが推し進めている製造工程でのクリーンエネルギー化が一歩進みますね。
12/10 Siri Remoteを完全に置き換えられるRemoteアプリは2016年前半に登場
MacRumorsによると、第4世代Apple TVに付属するマイク付きリモコン「Siri Remote」の全機能を利用できるiOS向けの「Remote」アプリが開発中だそうです。公開は2016年前半になるようです。BuzzFeed Newsが、Appleのエディー・キュー氏へインタビューした際に明らかにされたことのようです。現行のRemoteアプリは、tvOS 2.1との組み合わせでは、メニューコントロールやテキスト入力などは可能ですが、Siriでの音声コントロールには未対応です。おそらくこのあたりの機能が加わるんじゃないかと。ちょっと遅すぎですけどね。
12/10 AppleがCPUに続きGPUも独自開発へ
Fudzillaによると、Appleは独自仕様のGPUの開発を進めているそうです。現在は、ARMベースの独自CPUにPowerVRのGPUを搭載したApple AシリーズをiOSデバイスに採用しています。PowerVRから独自GPUに切り替えることでコスト削減が可能かもしれませんが、互換性はどうなるんでしょうか。なお、LTEモデムについては次期モデルから米インテル社製のものが使われるとのこと。ちなみにiPhone 6sシリーズまでのLTEモデムは米クアルコム社製です。
12/10 Apple TV用アプリが2600本を突破
AppFigures blogによると、AppleTV(tvOS)用のアプリが、2600本を突破したそうです。週平均で447本が公開されており、12月10日現在の総数は2624本とのこと。その4割弱の約1000本がゲームアプリで、すでに競争が激化しているようです。
12/10 第5世代Apple TVの量産は2016年1~3月にスタート
DigiTimesによると、第5世代のApple TVは、2015年12月から試作が始まり、2016年1~3月に量産体制に入るそうです。組み立ては、台湾クアンタ・コンピュータ社が独占するもようです。
12/11 iOSデバイスの組み立てでフォックスコン絶好調
EMSOneによると、iPhoneやiPadの組み立てで知られる台湾フォックスコン社の11月の営業収益が過去最高をマークしたそうです。iPhone 6sシリーズ、iPad Proの出荷が好調なことが要因です。
12/11 iPhone景気の陰でペガトロンの業績は悪化
EMSOneよると、iPhoneやiPadの組み立てで知られる台湾ペガトロンの業績が低調とのこと。営業収益が前年3割減となっているそうです。このことから、iPhone 6sの在庫がダブついているという観測もあります。
12/11 iPhone 6s Smart Battery Caseの容量は1877mAh
iFixitが、「iPhone 6s Smart Battery Case」を分解して写真を公開しています。それによると、ケース内蔵のバッテリーの容量は1877mAhだとわかります。iFixitのスキルでも壊さずに分解することはできなかったようで、Lightningコネクター側が無残にもちぎられています。おそらく、保証期間内の修理は新品交換になるでしょう。
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