Google アナリティクス初心者のために、基本的な分析の考え方、Google AdWords連携、Googleタグマネージャーの活用方法を紹介する本連載。今回はGoogle アナリティクスを使ったリマーケティング リストの活用方法について、事例を交えながら紹介します。
ネット上で効果的な集客手法の「リマーケティング」
リマーケティングとは、サイトに来訪したユーザーに別のサイトで広告を表示する手法です。興味を持ってサイトを訪れた見込みの高いユーザーに再度アプローチできるため、コンバージョン率が高く、リスティング広告と組み合わせて使われることが多いです。
Google AdWordsのリマーケティング広告は、管理画面からリマーケティング タグを入手し、ターゲティングしたいページにタグを設置することで、来訪したユーザーがリマーケティング広告の対象となります。
管理画面で「リマーケティング リスト」を作成し、広告を配信します。
Google アナリティクスを活用したリマーケティング ユーザーリスト
Google アナリティクスと連携すると、「過訪問回数」「滞在時間」「閲覧ページ数」「過去購入金額」「地域」といった情報を組み合わせてリマーケティング ユーザーリストを作成できます。より詳細なリマーケティング用のリストが取得できるので、広告活用の幅も広がります。
詳細なリストによりユーザーのセグメントを細かく分類できるので、ニーズにあった広告を配信し、獲得率のUPにつながります。
また、Google AdWordsのリマーケティング タグで実行できる、来訪履歴でのリマーケティング設定もGoogle アナリティクスを活用してより簡易に設定できます。
定番!効果が上がりやすいリマーケティングリスト3選!
Google アナリティクスを活用した「効果が上がりやすい定番のリマーケティング ユーザーリスト」を3つ紹介します。
1.「入力フォームに到達したが離脱」したユーザーリスト
カートに商品を入れ、申し込みフォームまでは進んだのに、そこで離脱してしまうユーザーは、一度、カートに商品を入れているので、商品への興味関心は高いと考えられます。リマーケティングバナー広告で「今だけ〇%オフ」のようなもう一押しで購入につながります。
確度の高いユーザーをリマーケティング広告で追うのはとても有効な手段です。
2.「コンバージョンに多くアシストしているページから離脱」したユーザーリスト
サイト内を分析し、コンバージョンしたユーザーが閲覧・経由した回数が多いページを調べます。たとえば、商品の口コミページを閲覧しているユーザーのコンバージョン率が高い場合、口コミページで離脱したユーザーは、興味喚起出来ているものの、競合比較や別ページを見ているうちに離脱してしまった、と考えられます。
見込みが高いユーザーは、リマーケティングでもうひと押しすればコンバージョンする可能性があります。「今だけの特別キャンペーン」や「無料体験」など、お得感やお試し感を強く訴求して興味を引く手法が効果的です。
3.「購入歴あり」のユーザーリスト
一度も商品を使った事がないユーザーとすでに購入して使っているユーザーでは、響く訴求点が異なります。購入歴があるユーザーのリマーケティング ユーザーリストを作成し訴求します。
- 過去商品を購入したユーザーに、新商品の告知をする
- サンプルを購入したユーザーに、1カ月間本商品のキャンペーンを訴求する
リマーケティング リスト作成の注意点
Google アナリティクスのリマーケティング ユーザーリストの作成はユーザーボリュームを意識します。
たとえば、平均購入金額1000円のサイトで「初回訪問時に3万円以上の買い物をした」ユーザーリストでは、リマーケティング広告の配信が少なすぎるため、分析や次への改善もできません。ユーザーリストはGoogle AdWordsの「共有ライブラリ→ユーザーリスト」で確認できます。広告の配信には、過去 30 日間に 100 人以上のアクティブ ユーザーが必要です。
Google アナリティクス リマーケティングの設定方法
Google アナリティクスを利用したリマーケティング ユーザーリストの設定の中で、特に迷いやすい4つの工程を解説します。
1)利用規約の同意とプライバシーポリシーの更新
Google アナリティクスを使用した検索広告向けリマーケティング ユーザーリストを利用するにあたり、利用規約への同意とユーザーに対し「広告機能の内容」「Cookieデータの使用内容」「アナリティクスデータを使用した広告のオプトアウト方法を明示する義務」が発生します。
※詳しくはアナリティクス ヘルプを参照してください。
2)Google アナリティクスでリマーケティングと広告レポート機能をオンにする
Google アナリティクスでリマーケティングを利用するにはリマーケティングを「オン」にします。
※詳しくはアナリティクス ヘルプを参照してください。
3)リマーケティング ユーザーリストの設定
リマーケティング ユーザーリストの設定です。手順は下記のとおりです。
- 設定するプロファイルを選択
- リマーケティングタイプの選択、リスト名の入力
- 参照したいレポートデータを含むビューを選択
- 有効期間の設定
- リスト条件を設定(ページビュー・滞在時間・来訪ページ等の組み合わせ)
※詳しくはアナリティクス ヘルプを参照してください。
4)「Google アナリティクス」「Google AdWords」アカウントをリンクさせる
Google アナリティクスGoogle AdWordsを連携します。この設定が完了しないと、AdWordsでリマーケティング広告が配信できません。
※詳しくはアナリティクス ヘルプを参照してください。
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一度設定すれば、リマーケティング ユーザーリストの作成が楽になりますので、頑張って取り組んでください。
Google アナリティクスのデータを利用し、詳細なリマーケティング ユーザーリストを作成して、確度の高いユーザーを獲得しましょう。