MIT CSAIL(コンピュータ科学・人工知能研究所)が11月2日に公開した、自律飛行する固定翼ドローンが障害物を自動で避けつつ30mph(時速48km)で木々の間を飛び抜ける動画が話題を呼んでいる。
全翼・推進型の機体で、最近の飛行機型ラジコンとしてはメジャーなモデル。コントローラーもAPM(Arduinoをベースとしたオープンソースな制御基板)を用いるなど、特別なものは使われておらず、機体としてのコストは1700ドル程度で済んでいるという。また、APMがオープンソースということもあり、この飛行ソフトウェアもオープンソースで公開している。
ステレオカメラにより、120fpsで撮影した画像から障害物との距離を検出し、木に衝突しないように飛行する。アルゴリズムを作り込み、従来の20倍に高速化したことで固定翼機でも飛行可能としたという。
他の車や歩行者を認識する自律運転車が研究開発段階を終え実用に進みつつあることを考えれば当然のように思えるかもしれないが、市販のドローン用パーツの組み合わせでも同等以上のことができる点には驚くべきものがある。ドローン技術の進歩は急速に高いレベルに達しており、もはや“ドローンは飛ぶから危ない”というのも古い認識になりつつあるのかもしれない。