「東芝ノートPC 新商品・新技術カンファレンス New Product & Technology Press Conference」が開催
紙から置き換え目指す東芝のdynaPadは“考える人”のためになるデバイス
2015年10月13日 21時13分更新
東芝は10月13日、ノートパソコンの2015年秋冬モデルを発表し、「東芝ノートPC 新商品・新技術カンファレンス New Product & Technology Press Conference」を開催した。
カンファレンスでは、最初にオープニング映像が流れ、2015年秋冬モデルとなるデタッチャブルノートパソコン「dynaPad N72/TG」(関連記事)」がお披露目された。
dynaPadのお披露目に続き、東芝 パーソナル&クライアントソリューション 統括技師長の柏木 和彦氏が登壇。柏木氏は「東芝は、T1100を発売以来30年にわたり新しいスタイルを提案してきました。今回発表したdynaPadは、PCの枠にとらわれない その思いを込めて『dynabook』の『dyna』とタブレットを表す『Pad』を組み合わせた製品名となります。dynaPadは、東芝の目指すビジョンにさらに近づきたいという思いを込めて、開発しました」と述べた。
続けて柏木氏は、dynaPadについて「一般的なタブレットは、情報検索や映像音楽などの視聴デバイスとして普及しています。一方、dynabookはビジネスパーソンの仕事を効率化するデバイスとして進化してきました。この仕事の効率化により空いた時間で、パソコンなどの機械ではできない人間の本当にやるべきことにdynaPadを使ってもらいたいと考えました。dynaPadは、考える人のためになるデバイスを目指しています」と説明した。
紙のノートを置き換えるために追求した3つのこだわり
dynaPadを開発するうえで、紙のノートを置き換えるために実現した3つのこだわりがあるという。1つ目は、見やすさ、書きやすさ、薄さと軽さだ。dynaPadには、ワコムと共同開発した2048段階筆圧検知の静電結合方式のデジタイザーが付属している。紙のノートのように使えて、小さな文字でも書きやすく見やすいよう、B5サイズのノートに近い12型で解像度が1920×1280ドットの高精細なディスプレーを採用する。また、ちらつきを抑えるアンチリフレクションコーティングと指紋を付きにくくする耐指紋コーティングを施している。さらに、カバーガラスには「Corning Gorilla Glass 3」を採用することで、強度もこだわっている。
ディスプレー部は厚さおよそ6.9mm、重さ約569gで12型タブレットとして世界最薄最軽量をうたう。本体にカーボン素材を採用することで、比重はアルミニウム素材の約半分、曲げ強度は2.5倍となっている。加えて、東芝独自開発の一体構造により、一般の構造に比べて約4倍の剛性を実現するという。
2つ目は、デジタルの力を使った、紙のノートを超える利便性。dynaPadは、1000冊分の手書きデータ(1冊1000ページ換算)が保存できる。画像や音声情報を使いやすい形で取り込む機能や、ノートの内容を手軽にシェアできるような機能を、オリジナルアプリ「Truシリーズ」で実現している。
3つ目はノートパソコンとしての使いやすさ。dynaPadは、ノートパソコンとしての使いやすさにこだわって開発した専用キーボードを用意している。
そのほか、近接無線転送技術「TransferJet」の内蔵や、LTEモデルの販売を検討していることも発表された。
(次ページ「進化したオリジナルアプリ『Truシリーズ』」へ続く)