スタンダードモデルとゲーミングモデルの特徴をチェック!
ジサトラが本音で切る! GIGABYTEのマザーボード、ハイ&ロー買うならどっち?
2モデルともZ170マザーの基本は網羅
アキラ じゃあ、まずは2つのマザーボードの共通スペックを確認しよう。
ショータ USB 3.1ポートはどちらの製品も2基搭載で、うち1つがType-Cコネクターです。USB 3.1コントローラーは安心のインテル製ですね。PCIe 3.0接続のM.2スロットも2基あって、RAIDが構築できます。それと、オーディオチップもマルチチャンネルのRealtek製「ALC1150」で共通、S/N比115dBの高音質再生が可能です。
アキラ あと地味にありがたいのが、PCを組むときにフロントパネルのコネクター類の接続を補助してくれるパーツ「G-CONNECTOR」が付属すること。あれ本当にめんどくさいから、補助パーツがあると助かるんだよ。
ショータ BIOSエラーの復旧に役立つ「DUAL BIOS」なんかも従来から引き続きの搭載ですね。正直、これだけ機能があれば充分だろって思うんですけど……。
アキラ 甘い甘い。GA-Z170X-Gaming 5のいいところはこんなもんじゃないんだよ。
Killer製LANコントローラーとPCIeメタルシールドで快適PCゲームライフ!
アキラ GA-Z170X-Gaming 5がスタンダードのGA-Z170X-UD3より優れているポイントは、有線LANポートを2基搭載していること。そのうち1基は、ゲームに強いKiller製のLANコントローラーなんだ。
ショータ Killer製LANがゲームに強いってよく聞きますけど、実際どういう仕組みなんですか?
アキラ トラフィックを解析して、ゲームに優先して帯域を割り当ててくれるんだよ。要するに、オンラインPCゲームを低遅延・高レスポンスで快適にプレイできるってこと。FPSみたいな対戦ゲームなら勝敗に直結するから、けっこう重要。
ショータ なるほど。
アキラ もう一方の有線LANポートはインテル製LANコントローラー搭載で、CPU負荷の低さが特徴だから、「普段はインテル、ゲーム時はKiller」なんて使い分けもアリだな。
ショータ GA-Z170X-UD3は有線LAN1基なので、そこは真似できないですね。確かにゲーマー、特に対戦型のオンラインゲームをプレイしてる人なら欲しい機能かも。
アキラ もう1つ、マザーボード上のPCI Express x16スロットを金属で補強した「PCIe Metal Shield」もGA-Z170X-UD3にはない注目ポイントだよ。PCIeスロットの外装って、基本はプラスチックが多いのは知ってるよな。でも最近はグラボも大型化してるから、基板にダメージが溜まって、歪みに繋がることもある。そこを金属で覆って、基板との固定点を増やすことで、水平方向に1.7倍、垂直方向に3.2倍、強度をアップさせてるんだ。
ショータ ……。
アキラ ん、どうかした?
ショータ 直接は関係ないんですけど、実は僕、数ヵ月前に愛機のPCIeスロットをぶっ壊しまして……。
アキラ マジで?
ショータ 検証で自前のGeForce GTX970を編集部に持ち込みたかったので、一度取り外したんですよ。そのとき、スロット端のツメを下ろしたつもりがちゃんと下りてなかったらしく……。力任せに引っ張ったら、プラスチック部分がきれいに外れて、端子だけがむき出しになりました。今、うちのGTX970は別のスロットに挿して、x8で駆動してます。実際、パフォーマンスにはそんなに影響ないからいいと言えばいいんですが、気持ち的にはけっこう辛いものがありますよ。同じマザー買い替えようかと思いましたもん。
アキラ あー……。まあ、メタルシールドはきっちり基板に固定されてるから、よほどの力で引っ張らない限り、そういう心配はないだろうね。
ショータ 慣れてないと、どれぐらいの力でパーツが取り外せるかとか、意外とよく分からないんですよね。安心って意味では、「大型グラボ装着する!」って人だけじゃなくて、初心者にもおすすめできるかも。ホント大事ですよ、強度……。
OCするならGA-Z170X-UD3が有利? 5500円の価格差をどう見るか
アキラ どう、GA-Z170X-Gaming 5買いたくなった?
ショータ うーん、やっぱり悩みますよねえ。GA-Z170X-UD3は実売2万1500円前後、GA-Z170X-Gaming 5は実売2万7000円前後。5500円の価格差があるわけですよ。共通スペックは多いし、結局GA-Z170X-UD3のほうがお得なのでは? という気もするわけです。
アキラ まあ、「たったの5500円」と思う人もいれば、「5500円も違う」と思う人もいるよね。
ショータ 上を見たらキリがないんだな、ってことは1回目の自作で分かったんです。気付いたら当初の予算から10万円ぐらいオーバーしてましたもん。あと、ここでマザーボードに欲張らず、差額で他のパーツをグレードアップするのも1つの手ですよね。たとえば最近はSSDも値下がりしてきましたし、5500円追加投資すれば、256GBのSSDを512GBに容量アップできるかもしれない。こっちの投資が魅力的に見える人も多そうじゃないですか?
アキラ 確かに、差額でメモリーやストレージを強化するのは一つの手だね。
ショータ それと、実はオーバークロックするならGA-Z170X-UD3のほうが有利なんじゃないかと思っていて。GA-Z170X-UD3の電源フェーズ数は8+3、GA-Z170X-Gaming 5は4+4で、GA-Z170X-UD3のほうが余裕があるんです。さらにGA-Z170X-UD3は、電力負荷を軽減して発熱を抑える2オンスの銅箔層基板を採用しているので、熱に強いと言えます。Core i7-6700Kで限界に挑むもよし、Core i5-6600Kでそこそこ安く組んで、性能を底上げしていくって楽しみ方もよし。せっかくオーバークロック向きの仕様になったSkylakeですし、はじめてチャレンジするビギナーにも安全かなと。価格は安いけど、機能的にまったく劣っているわけじゃないんです。
アキラ なるほどねえ。
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