シャープは9月25日、「AQUOS」のブランド名を冠したテレビ機能内蔵タブレット「HC-16TT1」を発表した。11月15日発売予定で、予想実売価格は9万円前後。
「AQUOSファミレド」というブランド名で展開する本製品は、15.6型という特大のAndroidタブレットに、専用のチューナーボックスを同梱。タブレットとチューナーは無線接続のため、家じゅうどこでもタブレットを持ち歩いてテレビを視聴できる。
テレビの視聴は専用のアプリで行なう。このアプリは全画面表示も可能だが、子画面表示も可能。つまり、何かのアプリを起動している際も、本アプリを子画面で同時に表示でき、テレビの“ながら見”が可能となる。
子画面の状態なら、表示サイズや位置をタッチ操作で自由に変更可能。作業の邪魔にならないように調整できる。
タブレットの画面解像度は1366×768ドット。チューナーは地上/BS/CSデジタルに対応するが、放送品質ではなく、圧縮されての配信となる。
タブレットはIPX5/7の防水性があり、水洗いしたり風呂場に持ち込んだりすることも可能。OSにはAndroid 4.4を採用し、ホーム画面には「AQUOSランチャー」と呼ばれる独自のUIを採用。Playストアにも対応するためアプリの導入も自由に行なえる。
チューナーボックスはUSB HDDを接続することで番組録画が可能。また、DLNAに対応しているため、対応するスマホやタブレットでもテレビの視聴が行なえる。ただし、チューナーは1つだけなので、裏番組の録画や複数の端末からの同時視聴はできない。
このほか、Bluetoothにも対応しており、ワイヤレススピーカーやマウス、キーボードなどの接続もできる。タブレットのバッテリー駆動時間は約5時間だ。
この製品を開発したいきさつについて、同社デジタル情報家電事業本部 グローバル商品企画センター 次世代企画戦略室 室長 吉良真也氏は、「テレビの視聴環境の変化」を挙げた。
総務省の通信情報白書を引用し、ウェブブラウズの環境は据え置きPCからタブレットやスマホへ変化しており、またテレビの視聴時間は横ばいだが、ネットの利用時間はテレビの利用時間に迫る勢いであることを指摘。
ただし、テレビを見ている時間の約3割はネットも同時に見ているという調査結果から、テレビの“ながら見”は需要があると予想。アプリを立ち上げながらも同時に表示できるテレビアプリを開発した。
そして、ディスプレー側をAndroidタブレットとすることで汎用性を高め、家族みんなで楽しめる端末、とすることで、ファミリー層のニーズを引き出したい考えだ。