大きく話題になったWiMAX 2+の速度制限など、モバイル通信といえば何らかの制限があるのが当たり前の現在、無駄な通信をしないというのは重要だが、その中でも「Windows 10」は要注意だ。
モバイル回線を使って無償アップグレードすれば、ダウンロードに通信容量を大量に消費してしまうことが考えられるが、問題はそれだけではない。直後の更新多発とオンラインストレージの仕様変更によって、容量超過に陥りやすいのだ。
OneDriveの仕様変更がモバイルには恐怖
オンラインストレージの便利さは、使っている人ならそのメリットはよくわかっていると思う。ファイルを更新すれば、別の端末からも最新の状態のファイルが確認できるので、家でワープロ文書を作りかけ、何もせずに外出してしまっても、スマートフォンはもとよりPCでも最新の状態のファイルを参照でき、更新し、また、家に戻って作業が続行できる。以前のファイル同期ソフトを使うよりもはるかに便利だ。
Windows 8からはマイクロソフトのオンラインストレージサービス「OneDrive」が密接にOSと関わるようになり、フル活用している人も多いと思うが、問題はWindows 10のOneDriveの仕様変更による通信量の増大だ。
Windows 8.1のOneDriveでは、ファイルの存在だけを同期させ、必要に応じて中身をダウンロードするという方法が選択できた。具体的には、家のPCで100MBのプレゼン資料を作り、外出先のノートPCで使う場合、開いた時点でダウンロードが発生して100MBを消費するが、ファイルにさわらなければダウンロードが発生せず、100MBが消費されることはない。
ところがWindows 10のOneDriveでは原則すべてダウンロードされるので、自宅PCで100MBのファイルをOneDriveに置いてしまうと、外出中のノートPCは否応なしにダウンロードしてしまうのだ。100MBの1度だけならまだいいが、複数回になったり、ファイルの更新と保存を繰り返すとさらに消費してしまう。油断すればモバイル通信の容量制限なんてあっという間になくなってしまう。
また、クリーンインストール時はすべてのファイルの同期がオフになっているが、オンしたとたんに同期設定のフォルダをすべて同期にかかる。
画像などたくさん置いている場合は要注意で、スマートフォンにもOneDriveアプリを入れ、写真をOneDriveに自動同期という設定をし、各PCも写真フォルダを同期設定にしておくと、撮るたびに同期が発生して容量がどうなるか考えただけでも恐ろしい。
即時同期という方法をとるオンラインストレージはOneDrive以外にもあり、Windows 10でなくても、こいうった問題と接してきた人もいるかもしれないが、Windows 8.1まで容量節約型のストレージとしてOneDriveを重宝していた人にとっては辛い。
今後Windows 10の更新により、OneDriveの機能にも変更があるかもしれないが、現在のところ同期するフォルダを細かく設定するなどしか容量節約方法がない。不要なファイルはOneDriveには置かないことを徹底したり、こまめに同期ファイルを変更するようにしたい。
(次ページに続く、「Windows 10の更新を手動にして通信量の消費を抑えてみる 」
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