東芝は30日、液晶テレビ「REGZA」向けのクラウドサービス「TimeOn」のリニューアルについての説明会を開催した。
TimeOnは2012年発売の「REGZA Z7/J7」から利用可能となったサービスで、シーン情報やVODサービス、カレンダー、メッセージサービスといったオンラインサービスを提供。これまで大きな改変を行なわずに続いてきた。
しかし、今年6月に発表された「REGZA G20X」発表時に大幅なリニューアルを発表。対象機種は最新機種のみとアナウンスされていたが、今回そのリニューアルサービス開始時期と対象機種の拡大が発表された。
拡大された対象機種は、REGZA Z10X/J10X/J10/Z9X/J9X/G9/Z8X/Z8/J8/Z7/J7となり、従来のTimeOn対象機種すべてとなる。
サービス開始は、G20Xは7月13日から、J20Xが8月12日から、それ以外の機種が9月末からとなっている。
新しいTimeOnは「パック」と呼ばれる機能がキモとなる。これは検索条件をまとめたもので、特定のパックを指定すると、録画済み番組、未来の番組、YouTube、番組のシーンを横断的に自動検索し、結果を画面にまとめて表示してくれる。
パックはユーザーが作成できるほか、あらかじめTimeOn上に用意された「みるコレパック」、ほかの企業などと共同で提供する「みるコレ パートナーパック」がある。
みるコレパックでは、人物や番組ジャンル、TimeOnのおすすめ、視聴回数を元にしたランキングなどでパックを用意。たとえばアニメジャンルでは、「おすすめ大人アニメ」や「つやつやアニメ」「魔法少女アニメ」といったパックがある。
みるコレ パートナーパックは、すでにKADOKAWAとのコラボが予定されおり、2015年秋より「Newtypeパック」を提供予定。雑誌と連動した特集コンテンツや、コンテンツの詳細情報ページなどを用意する。
ちなみに、ジャンル別みるコレパックは手動で製作されているとのことで、アニメジャンルのパックは、TimeOn事業の責任者である東芝ライフスタイルのビジュアルソリューション事業本部 VSクラウド&サービス推進室 室長の片岡秀夫氏が製作を担当している。
片岡氏はパックの製作にあたり、制作会社からネットの記述、シナリオの展開などアニメのあらゆる情報を収集しても容易ではない分類の難しさを語っており、それだけこだわりのあるパックであることをうかがえる。
同氏は「これまでは番組やジャンルなど文字列でおすすめを表示していたが、文字を入れるというのはテレビにそぐわない」とし、「どうやってユーザーがコミットするかが必要」と指摘。そこで「塊として複数のもの(コンテンツ)をおすすめすることをサービスとして提供」するのが新しいTimeOnだとした。
なお、TimeOnリニューアルに伴い、従来提供されていた「タグリスト」「メッセージ」の一部機能と「カレンダー」「TVスタイル」およびスマホアプリの「RZクラウド」「RZタグラー」が終了となる。