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鞄に70gプラスするだけで、Windows環境を持ち運べる

2万円弱でTVをPCできるスティックPC「Picoretta」

2015年05月26日 09時00分更新

文● 八尋/ASCII.jp

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「Picoretta(ピコレッタ)」

 スティック型パソコンといえば、発売された当初から話題になり、各パソコンメーカーがこぞって販売を開始するなど、少しパソコンに詳しい人であれば一度は聞いたことがある製品だろう。しかし、それは日頃からパソコンの情報をある程度手に入れている人であって、あまり興味のない人は存在すら知らないようなのだ。それは、友人が遊びに来た時に、さすがに知っているかなと思って「これ何だと思う?」とスティック型パソコンを見せたところ、「大き目のUSBメモリー?」という、驚かせようと思って質問した私にとって最高の答えが返ってきたからだ。

 あ、やっぱりまだまだ知らない人は結構いるんだと思い、そういう人にもスティックパソコンの魅力を知ってほしいと思った。ということで、改めてスティック型パソコンとは何なのか基本的なところおさえつつ、今回はユニットコムが販売するスティック型パソコン「Picoretta(ピコレッタ)」の魅力を紹介する。

特徴① これぞ真のポケットサイズ! 超小型な筐体でWindowsが動く

 Picorettaは、スティック型パソコンというだけあって、サイズはおよそ幅38×奥行125×高さ14mmで、重さはおよそ70gと超小型サイズ。ズボンのポケットはもちろんのこと、シャツの胸ポケットにすら収まるサイズになっている。鞄に持ち運び用のコンパクトサイズのキーボードとマウスを入れておけば、ディスプレーさえあればWindowsが動く。普段Windowsパソコンを使用している人であれば、どこでも同じように作業やウェブブラウジングができるのはうれしい点だ。

普段持ち歩いているiPhone 6 Plusと大きさを比較

特徴② 2万円弱で買えるコスパの高さ

 スティック型PCの特徴として、超小型な筐体というのもあるが、私が一番飛びついたのは、価格が安いということ。今販売されているスティック型パソコンは、大体2万円弱くらいで購入できる。Picorettaも直販価格が1万9800円と安い。テレビやディスプレーさえあればWindowsを使えることを考えると、コスパは非常に高いだろう。

特徴③ HDMI接続するだけと使い方が簡単

 Picorettaは本体端のフタをとると、HDMI端子が出てくる。HDMI端子でテレビやディスプレーに接続し、Micro USB端子で電源と接続していればWindowsパソコンとして使えて、使い方が簡単なのもうれしい。テレビ側のHDMI入力端子回りが狭くて直接挿せない時でも、延長ケーブルが付属しているので、それを使用すればいい。

フタをとるとHDMI端子が出てくる

特徴④ 持っていれば人気者? 丸みを帯びたかわいい見ため

 筐体は丸みを帯びたフォルムで、本当に大きめのUSBメモリーのような形をしている。白を基調とし黄緑色でロゴがあしらってある、清楚な感じで男女どちらが持っていても違和感のないデザインとなっている。

 たとえば、旅行先で撮影した写真データをPicorettaに入れておき、帰ってきて皆で見たいという話になった時に、すっとディスプレーに接続してスライドショーを見たり、映画やミュージックビデオの話になり、どんなのだっけ? という話になった際にすぐ起動して閲覧するなど、ぱっと取り出してすぐ起動できるなど汎用性は非常に高い。特にスティック型パソコンを知らない人の前で取り出せばそれだけで「なにそれ!」と話題になる可能性もある。

特徴⑤ Bluetooth対応機器を用意すればさらに便利に

 インターフェースはUSB 2.0端子、HDMI出力端子×1、Micro USB 2.0端子×1(電源供給専用)、microSDカードスロット×1。USB端子が1つしかないので、有線のマウスやキーボードを使用する場合は、いちいち接続し直して使用するか、USBハブを用意しなくてはいけない。Bluetooth 4.0に対応しているので、対応のマウスやキーボードを用意すれば、使い勝手はぐっと向上する。また、容量が多めのmicroSDカードを指しておけば、文書や音楽データを保存するストレージとして利用できるので、用意してくことをおススメしたい

本体前面にUSB 2.0端子×1、Micro USB 2.0端子×1を配置

本体背面にmicroSDカードスロット×1を配置

 Picorettaはバッテリー駆動ではないので常に給電していないと使用できないが、モバイルバッテリーに接続しても使用できる。さらにコンパクトサイズのプロジェクターと接続すれば、旅行先などコンセントやディスプレーなしでも使える。サードパーティー次第で多くの使い方ができるのも魅力だ。

付属のACアダプター。常に給電していないと使用できないが、モバイルバッテリーでも起動する

特徴⑥ ファンレス設計で清音!

 実際に起動してみて感じるのが、起動音が非常に静かだということ。ピコレッタを使用して文章を作成したり、音楽を聴いたりする時にパソコンの動作音がうるさくないのはうれしい。実際にウェブ上で長時間動画を再生したりしてみたが、ほとんど動作音がすることはない。

特徴⑦ Windows 8.1 with Bing搭載

 OSは、Windows 8.1 with Bing(32bit)を採用している。そのほかの構成は、2GB、32GB eMMCなど。負荷の高い作業ができるとまではいかないが、ウェブブラウジングや文書作成など、基本的な作業は普通にできる。テレビと接続してウェブブラウジングできる小型な機器としては、ChromeCastやApple TV、Fire TV Stickなどがあるが、普段Windowsを使用している人にとっては少い使用方法がわかりにくく使いづらかったりする。その反面PicorettaはWindowsを搭載しているので、普段と変わらず使用できる。

 私のように、パソコンはWindows、携帯はiPhoneという人にとっては、Android搭載機でGoogleアプリを使うなど、少々普段の仕様と違うだけで使い方に戸惑ってしまうこともある。Picorettaは、Windows OSなのでそれがないのがうれしい。

2万円弱でテレビさえあればどこでもすぐ使える優れもの

 Picorettaは、ペンやノートと同じように鞄に入れておくだけで、テレビやディスプレーなどと接続すればどこでも使用でき、かつ2万円弱というコスパの高さが大きなポイントのスティック型パソコンだ。安くて使い方も簡単なほか、役に立つサードパーティー製品が幾通りもあり、使い方次第で様々な意図で利用できるので、パソコンに詳しい人もそうでない人も1台持っていれば確実に損はしない製品だろう。

 次回は、Picorettaを実際にテレビに接続して使用してみたので、その使い勝手について紹介しよう。

Picoretta(ピコレッタ)の主なスペック
機種名 Picoretta(ピコレッタ)
CPU Atom Z3735F(1.33GHz)
グラフィックス インテル HD グラフィックス
メモリー 2GB
ストレージ 32GB eMMC
通信規格 無線LAN(IEEE 802.11b/g/n)、Bluetooth 4.0
インターフェース USB 2.0端子、HDMI出力端子×1、Micro USB 2.0端子×1(電源供給専用)、microSDカードスロット×1
サイズ/重量 およそ幅38×奥行125×高さ14mm/約70g
OS Windows 8.1 with Bing(32bit)

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