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通販各社は3月苦戦、百貨店は4月回復も通販はどうなる?

2015年05月19日 08時51分更新

記事提供:通販通信

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 前年の増税前の駆け込み需要の影響もあり、通販業界では1~3月期の決算で前年を下回る企業が多かった。楽天、大塚商会、千趣会などが発表した1~3月期決算は減収減益となった。

 (公社)日本通信販売協会(JADMA)による会員企業(計145社)の総売上高は、1月が前年同月比3.6%減、2月が同4.5%減、3月は同15.5%減と3カ月連続で前年同月を下回った。特に3月は全分野で前年を下回り、15.5%減は過去最大の減少幅となった。

 ただ、JADMAの14年総売上高を振り返ると、昨年の3月は17年ぶりの増税による駆け込み需要で、総売上高は同19%増と異例の伸び率だった。逆に14年4月は駆け込み需要の反動で、同8%減となっている。また、4月から6月まで前年を下回り、ようやく7月から増加に転じた。この状況を考えれば、駆け込み需要の反動が大きかった4月以降は、前年を上回る売上が期待できることになる。

 しかし、そうした単純な予測通りになるのだろうか。他の業界での状況を確認してみる。日本百貨店協会による全国百貨店(82社・239店を対象)の売上高総額は、3月が前年同月比19.7%減だった。JADMAの3月の減少率を上回り、通販より店舗の方が駆け込み需要の影響を大きく受けていることがわかる。そして19日発表された全国百貨店の4月の売上高総額は、13.7%増と2カ月ぶりに増加に転じた。4月は中国のお盆にあたる清明節や花見ツアー客など、訪日外国人の増加が売上に寄与しているため、単純に百貨店の売上状況を通販業界に置き換えることはできないが、通販業界でも4月の売上高は増加に転じると見られる。

 昨年は増税後の反動が予想以上だったという声が、通販業界から多かった。買い控えから1年間でどれだけ回復してきているのか。4月の売上結果は今後の展望を示す指標になりそうだ。

(山本剛資)

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