カード差し替えだけでかなり大きな差が
まずはGTX 970を装着して3DMarkを実行。結果は、ICE STORMが「80937」、CLOUD GATEが「22015」、SKY DIVERが「22899」、FIRE STRIKEが「9376」と、全体的にかなりのスコア上昇が確認できた。試用機単体では負荷の高い場面でややカクつきの見られたFIRE STRIKEもほぼスムーズに動くようになり、約3000ポイントもスコアがアップしている。試用機のもともとのGPUはGTX 970Mだが、一見同じような名前でもデスクトップ向けGPUとは性能差があることがお分かりいただけるだろう。
「ファイナルファンタジーXIV : 蒼天のイシュガルド」ベンチマークでは、解像度1920×1080ドット、最高品質の設定で、スコアは11123(非常に快適)という結果に。こちらも順当にスコアを伸ばしており、やはり3Dゲームの描画にはビデオカードの性能が大きな影響力を持っていると言える。
ミドルクラスGPUでは結果が拮抗
次に装着したのはAMDのRadeon R9 285。3DMarkの結果は、ICE STORMが「66981」、CLOUD GATEが「18357」、SKY DIVERが「17262」、FIRE STRIKEが「6689」と、試用機単体でのベンチマークとほぼ拮抗する結果に。
「ファイナルファンタジーXIV : 蒼天のイシュガルド」ベンチマークでは、解像度1920×1080ドット、最高品質の設定で、スコアは7911(非常に快適)と、単体でのベンチマークから若干だがスコアを落とした。もともとのGPUの性能が高い場合、デスクトップ向けでもかなり性能のいいビデオカードを装着しなければスコアは上がらないようだ。
ローエンドGPUでは結果がガタ落ち
最後はGeForce GTX 650。3DMarkの結果は、ICE STORMが「70655」、CLOUD GATEが「12580」、SKY DIVERが「7961」、FIRE STRIKEが「2348」と、大幅にスコアが落ちている。約3年前の製品であることはもちろん、そもそもが性能を抑えた低価格のローエンドモデルなので、わざわざGraphics Amplifireに装着する意義は薄いと言えるだろう。
「ファイナルファンタジーXIV : 蒼天のイシュガルド」ベンチマークでは、解像度1920×1080ドット、最高品質の設定で、スコアは3488(やや快適)。一応ゲームをプレイできるレベルではあるが、デモの実行中には負荷の高い場面でカクつきが見られた。
ハイエンドなビデオカードで長く遊べるPCに
以上3つのビデオカードを差し替えてベンチマークを回してきたが、カードのGPU性能が露骨に反映される結果となった。ALIENWAREシリーズはれっきとしたゲーミングPCで、もともとそれなりに高性能なGPUを搭載しているので、たとえビデオカードをデスクトップ用に差し替えても性能が低いものだと意味がない。最新のビデオカードを装着していけば、今後数年間は最前線で戦えるだけの性能を発揮できるだろう。
ただし、ALIENWARE Graphics Amplifierとの接続がPCI Express 2.0 x4となるため、極端に性能が高いグラフィックカードでは速度が頭打ちになってしまう可能性があるので注意したい。個人的には、現状だと専用コネクターを備えているモデルがすべて大型で持ち運び用途を考えにくいため、さらに薄型軽量の対応ノートが登場してくれることを期待したい。