(公社)日本通信販売協会(JADMA)が9日都内で開催した新年賀詞交歓会で、通販関係者ら約600人が参加し、佐々木迅会長らが新年の抱負を述べた。
佐々木会長は「昨年の消費増税が与えたインパクトは大きかった」とし、「昨年の4-7月はJADMAで統計を取り始めてから初めて前年比を下回った」と語った。昨年に起きた個人情報流出問題では、「業界として個人情報保護対策を強化が求められる。一方でビッグデータを活用したマーケティングについての研究は進めたい」とした。そのほか、景品表示法の改正に対する協会の取り組みなどを紹介し、来年度からスタートする新・機能性食品表示制度にも期待感を示した。法律面では「今年は特定商取引法などが改正する重要な年」と位置付け、「国と協力し健全な発展に向けて情報発信する。自主規制団体として邁進したい」と語った。
経済産業省の寺澤達也氏は、「通販は個人消費の活性化の大きな役割を担っている」として、成長戦略にも盛り込まれた女性の活躍では「便利な通販が忙しい女性を支える」、地方創生では「通販は地方に埋もれていたすぐれた商品を、全国、世界に展開できる」など、業界に期待する役割について語った。消費者庁次長の川口康裕氏は「今年は消費者契約法の検討、特商法の見直しを並行して進める」とし、食品表示法のガイドラインについては「内容はほぼ固まっている。あとは細部の点検。できるだけ早く公布したい」と話した。