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3年間で Google 検索上位サイトの傾向はこれだけ変わっている ~ 自然検索上位表示サイトの変遷調査レポート(アイレップ)

2014年12月22日 11時59分更新

記事提供:SEMリサーチ

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株式会社アイレップは2014年12月16日、不定期公開しているホワイトペーパーの最新レポート「自然検索上位表示サイトの変遷調査レポート」を公開した。

自然検索上位表示サイトの変遷調査レポート ~過去3年で検索結果「面」はどのように変わったか~
http://www.irep.co.jp/press/whitepaper/2014/1216.html

アルゴリズムに基づき機械的に検索順位が決定されるオーガニック(自然)検索結果枠は、常に同じ顔ぶれのサイトが上位に表示され続けるわけではない。一般的にそうした検索順位変動要因は「アルゴリズムの変更・更新」が代表例として挙げられるわけだが、本レポートは、もう1つ上のレイヤーである、検索会社のアルゴリズム開発・設計思想に着目して仮説を立て、長期間にわたる調査を行った。

2000年代前半から検索・SEO業界に携わっている方ならば記憶があるかもしれないが、ある検索エンジンは、事業者やアフィリエイト(≒情報比較系サイト)など分け隔てなく、純粋な検索クエリと関連性が高いと判断したページを上位に表示している一方で、別の検索エンジンは意図的にアフィリエイトサイトを上位に表示しないよう工夫していた時期があった※。どちらが良い・悪いの話ではなく、それぞれの理念や理想に基づいてベストだと判断した結果を表示していた例の1つであろう。

※ 当時の検索会社の担当者が公式に発言している

本レポートで言及している通り、関連性とは主観的であり、時間経過とともに私たちが考える(ある検索要求に対する)「良い結果」の基準は変わってくる。それは検索エンジンにとっても同様で、検索クエリや行動データに基づいて「良い」の基準は変わり(変えた方がよいと判断する)、アルゴリズムという検索技術に反映され、検索結果面という視覚化された情報として私たちの目に触れることになる。今回は、数年単位のスパンであれば変遷する確率が高そうなものを特に重点的に調査している。上位に表示されたサイトを大きく「比較・ハウツー系サイト」「事業者サイト」「Wiki・読み物・キュレーション系」「その他」に分類して、それを視覚的に区別する作業を行った。

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アイレップ ホワイトペーパー「自然検索上位表示サイトの変遷調査レポート」
http://www.irep.co.jp/press/whitepaper/2014/1216.html

詳細は上記ページをご覧ください。

考察欄で書いた通り、今回はパンダ&ペンギン&ペイデイローンと、Google未発表の数々のアルゴリズム更新の結果として、たまたまこういう結果になったという可能性もあります。特に取り上げたキーワードは元来、スパムのターゲットになりやすいキーワードでもあるから、スパムサイトが排除されて”たまたま”生き残った顔ぶれがこうなったという説は排除できないでしょう。

一方で、本レポートの冒頭で書いた通り、今日の検索プラットフォームにおける「関連性」のあり方に対するコンセプトが変わったことで検索結果にそれが反映されたという可能性もあります。ちょうど同時期に金融系、医療・医薬品系、法律系等の分野で検索結果面が顕著に変わったことが示す通り※、検索技術の進化や発展、(仕様・機能面での)検索結果面の変更、ユーザーの検索心理や行動変化など多様な要因に基づき、検索会社が意図的に調整を(期待する結果になるようにアルゴリズムを調整する)行ってきた結果であることも考えられるわけです。レポートに載せた「検索結果上位サイトのビジネスモデル別表示枠数」を見ると、”たまたま”こうなったでは説明がつきにくい位に顔ぶれが変わっていますよね。

※ また別の機会に触れます

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