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バイラルの逆を行く:ウォンテッドリー、コンテンツ事業に参入

2014年09月19日 16時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 ウォンテッドリーは18日、コンテンツ配信アプリ「Siori」をリリースした。「WIRED」「VICE」の記事を配信する。利用は無料だが、記事にコメントするにはウォンテッドリーへの登録が必要。「暇つぶしのためのバイラル記事にはもう飽きた」「もっと仕事や教養に役に立つ情報を得るのに時間を費やしたい」利用者がねらい。

 記事がソーシャルで話題になったかどうかを見るバイラルメディアの逆を行き、記事が読まれたかどうかを判断する。また、ページ閲覧回数や読者数だけではなく、記事を読み終えた読者の割合を重視したいという。

 だが、いわゆるまとめサイトを始めとしたバイラルメディア、Gunosy、SmartNews、NewsPicsのようなキュレーションアプリなど、コンテンツ・ニュース配信サービスは飽和状態にさしかかっている。レコメンドやパーソナライズといったIT技術による差別化もすでに限界を迎え、強いコンテンツを調達したり、コンテンツを自社で制作したり、動画の割合を増やしたりという「中身勝負」に入っている状態だ。

 同社広報によれば、今回のアプリはあくまでFacebook経由でウォンテッドリーの活用をうながすための補強策といい、正面から対決する姿勢ではなさそうだ。いずれにせよ利用者のデータやトランザクションを集めやすいコンテンツ配信にスタートアップの注目が集まっているのは確かだろう。なお開発にはアップルが提案するプログラム言語「Swift」を使っており、iOS 8にも対応している。


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