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Google、ゲストブログをSEO目的に利用することに警告 - スパム判定の恐れあり

2014年01月22日 11時42分更新

記事提供:SEMリサーチ

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GoogleウェブスパムチームトップのMatt Cutts(マット・カッツ)氏は2014年1月20日、自身のブログにゲストブログに関する記事を投稿し、SEO - 外部リンク獲得目的にゲストブログを利用することはスパム行為と判断すると警告した。

ゲストブログとSEOスパム

「ゲストブログ」とは、他のユーザーが運営するブログにお邪魔して記事を投稿すること。ゲストブログの目的は、通常はリーチしないオーディエンスに接触する機会を得たり、ブランド認知向上などが挙げられる。ゲストブログを受け入れる側も、普段とは(自分とは)異なる視点での質の良い記事を読者に提供することでメディアとしての価値を高めることにつなげられる。

ゲストブログがこうした本来の目的に沿って一般的に利用されていればよかったのであるが、近年は外部リンク獲得のために悪用される機会が増えた。Google がおおっぴらに行われていた有料リンクの取り締まりを強化するにつれて、より巧妙で Google に問題視されにくい種類の有料リンクに姿を変えていく過程でゲストブログを用いる手法が増えた。

つまり、他のブロガーにコンタクトをとってゲストブログをさせてもらうよう依頼し、記事を投稿する。その記事の至るところには、検索順位を上げたいサイトへのリンクが様々な形で埋め込まれている。過去に日本の某メディアで行われた『ホスティン●サーバス●アップ●ア』のような無理やり感満載のねじ込み方ではなく、その(順位を上げたい)キーワードが自然に入るような文章を作ることで、通常の文章に装ったスパムなゲストブログが蔓延することになった。プログラミングで自動化が行われ、定期的にゲスト投稿を行うシステムまで登場した始末だ。

こうした状況に対して、断固とした措置を執るという姿勢を改めて示したのが今回のマットカッツ氏による投稿だ。


ゲスト投稿に限らず「被リンク獲得目的で他サイトに記事投稿」がNG

今回は「ゲストブログ」という1つの手法に対して Google としての見解が述べられている。文化的な相違によるものか、ゲストブログは日本では盛んではないが、だからといって本件が全く無関係というわけではない。

ゲストブログというものはなくとも、他のメディアに寄稿する、複数のブロガーが参加して自由に投稿可能なブログメディアというのはいくつもある。こうしたメディアの中には、SEOの外部リンク獲得目的の為だけに記事を書いているスパムな人々が少なからず存在する。ネットで著名なメディアではなく、あまり知られていないメディアの記事をよくよく読んでみると、背後に金銭授受による依頼が行われたであろう特定企業の商品やサービスを紹介する流れのライフハック的な記事というのはごろごろ転がっている。SEO目的のゲストブログがダメというのは無論、『被リンク獲得目的で他のメディアに記事を投稿すること』自体も Google はガイドライン違反と認定するであろうし、今後はそういった姿勢を強めていくことだろう。


全てのゲストブログがスパムなわけではない

なお、マットカッツ氏は補足説明として、あらゆるゲストブログがスパムであると言いたいのではないと述べている。高品質なブログできちんと品質や内容の選別が行われているようなブログにゲスト投稿することは全く問題はない。同氏は以前にもビデオ([SEO] ゲストブログを実施する時の注意事項)でゲストブログについて述べているので、合わせて参照してほしい。

The decay and fall of guest blogging for SEO
http://www.mattcutts.com/blog/guest-blogging/


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かつての CNET Japan のブログサイトや、Web担のユーザー投稿エリアとか、スパムに悪用できるものはあちこちにあるわけで。

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