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Nokia E61

Nokia E61

2006年12月26日 00時58分更新

文● 編集部 広田 稔

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Nokia E61

ノキア・ジャパン

オープンプライス
(Nokia Online Shop価格:5万7800円)

ガジェット好きにはたまらない一品!?

ノキア・ジャパン(株)は8日、QWERTY配列のフルキーボードを搭載した携帯電話機「Nokia E61」を年内に発売すると発表した(関連記事)。ノキアの直販サイトなどを通じて販売する。価格はオープンで、同社のオンラインショップ“Nokia Online Shop”における価格は5万7800円。

Nokia E61
「Nokia E61」。各携帯電話キャリアのUSIMカードを差して使う“SIMロックフリー”仕様の端末となる。販売経路は直販のほか、代理店を通じてシステムインテグレーターから企業に卸す2種類となる。

限りなくパソコンに近い携帯電話機だ!!

キーボード バックライトが点灯する
パソコン用キーボードのようなQWERTY配列のフルキーボードを搭載。加えて右下の“記号”ボタンを長押しすることで、携帯電話機と同じテンキー入力に切り替えることも可能。ちなみにキーを暗い場所で押すと、バックライトが自動で点灯する。

 E61はノキアの製品のうち“E”シリーズというビジネス向け端末に分類される。一般的には“スマートフォン”と呼ばれるジャンルで、携帯電話機ながら、電子メールの送受信や住所録/スケジュールの管理といったPDAのような使い方にも対応できるのが特徴だ。

 この分野に詳しい人なら、(株)ウィルコムの「W-ZERO3」や、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモの「hTc Z」といった同じような用途の製品を連想するだろう。

W-ZERO3 hTc Z
ウィルコムの「W-ZERO3」。NTTドコモの「hTc Z」。

 W-ZERO3やhTc Zも、発表以降、コアなパソコンユーザーやモバイル端末好きの間で話題を集めているが、このE61も負けず劣らずの豊富な機能を備えていて、とにかく見所が多い。以下、要点をざっとリストアップしてみると……

  • W-CDMAとGSMに対応し、北米や欧州でも利用できる
  • 無線LANやIP電話(VoIP)に対応する
  • VPNを標準でサポートし、企業内のメールサーバーのメッセージも読める
  • フルブラウザーでパソコン向けサイトの表示が可能
  • Office書類やPDF、Flash、RealPlayerのコンテンツをビューワーを装備
  • Bluetoothを内蔵

……といった具合だ。スリムな筐体、カメラやワンセグチューナーの採用、各携帯電話キャリアのコンテンツ配信への対応といった、日本の携帯電話機で当たり前の要素は見当たらない。

 しかしその一方で、この端末がビジネスシーンでの利用を“かなり”意識していることを感じるだろう。この手のガジェット好きにも、かなり心に響く製品のはずだ。

 要するに、スマートフォンがウケている理由というのは、携帯電話機1台でパソコンの仕事まで代行できるところにある。

 家でも、会社でも、出先でも、定額接続の無線LANさえあれば、通信料を気にせずウェブサイトの閲覧やメールの送受信を行なえる。携帯電話網にも対応しているので、通信料がかかるが、無線LANのない場所でも各キャリアのインターネット接続を利用することも可能だ。

 E61は携帯電話機にしてはちょっと“寸胴”だが、重量は144gと軽いので、携帯電話機とは別にノートパソコンを持ち運ぶよりはるかに移動の負担が少ない。

 会議/来客の対応/外回りで自分のデスクに座っていられない、家にまでメールチェックの仕事を持ち帰らなければならない、パソコンを使いたいが接客業などで置くスペースがない──といった人々にこそ、E61の魅力を理解できるはず。

 もちろん駅などの公衆無線LANを使って、電車の待ち時間にいつものウェブサイトを巡回したい、なんてビジネスとは関係ない目的で欲しい人もいるだろう。

ウェブブラウズ
パソコン向けウェブページを表示できるウェブブラウザーを標準搭載。内蔵の無線LAN経由でアクセスすれば、“パケ死”することなくウェブサイトを閲覧できる。
ミニマップ
上下にスクロールすると、ミニマップが表示されて、ページのどの部分を見ているのかがわかる。W-ZERO3ユーザーによれば、W-ZERO3よりスクロール時のページの表示速度がかなり速いとのこと。
見出しのリスト 各フィードの内容
RSSリーダーも標準で搭載。ASCII24のトップページのフィードを読み込ませたところ。まず見出しのみをリスト表示し(写真左)、それをクリックすると各フィードの内容を読める(写真右)。

 E61の仕様をざっとおさらいしておくと、液晶ディスプレーは2.8インチで、解像度が320×240ドット。内蔵フラッシュメモリーはRAM領域が20MBで、ユーザーが利用できる領域が64MBとなっている。外部メモリーとして、最大2GBのmini SDカードを利用可能だ(付属品は 64MB)。

 W-CDMAにおける連続通話時間は5時間、連続待機時間は456時間(無線LAN使用時は288時間)。本体サイズは幅69.7×奥行き17.8(最薄部13.3)×高さ117.1mmで、重量は144g。

上部 底部
写真左が上部、右が底部。底部は左から電源端子、独自コネクタ、赤外線ポート。
左側面 右側面
写真左が左側面、右が右側面。左側面にはボリュームボタンと音声ボタンを搭載。音声ボタンを押すと、最大60秒の録音が可能。
背面1 背面2 背面3
本体背面。カバーを開くとmini SDカードと電池パックにアクセスできるようになり、さらに電池パックを外すとUSIMカードを差せる。なお、カバーと内部フレームはマグネシウム合金を採用している。
USIMカードとmini SDカードを差したところ。

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