(株)ケンウッドは22日、都内で記者発表会を開催し、カーステレオの夏の新製品として、CD-R/RWディスクに記録したMP3/WMAファイルの再生に対応した2DINサイズの“NEW DPXクルージング”シリーズを発表した。
『DPX-9200WMP』 |
最上位モデルとなるMD/CDレシーバー『DPX-9200WMP』は、従来同社製品が対応してきたMP3ファイルの再生機能に加え、Windows Media Audio(WMAファイル。48~192kbps)の再生に対応した。約5分の楽曲を48kbpsのWMAファイルに変換した場合、700MBのCD-R/RWディスク1枚に約350曲が収録できるとしている。楽曲情報保存するフォーマットである、“ID3タグ(Ver.1.x)”と“WMAタグ”に対応しており、ファイル再生時に半角英数/カナ/日本語全角でアーチスト名や曲名を表示できる(MP3のID3タグではアルバム名も表示可能)。
縦64×横256ドット16階調のモノクロ有機ELディスプレー、車内の状況に応じて反射音や残響音をコントロールするDSPを使った車室内音場補正機能も備えている。MDプレーヤーはMDLP/NetMD対応。ワイヤレスリモコンも付属する。価格は12万円で、5月中旬に出荷予定。
『DPX-8200WMP』 |
MD/CDレシーバー『DPX-8200WMP』は、CD-R/RWのMP3/WMAファイル再生機能やMDLP/NetMD対応などの基本機能はそのままに、DPX-9200WMPのディスプレーを縦46×横186ドットのモノクロFLディスプレーに変更し、DSPによる車室内音場補正機能をスペックダウンした廉価モデル。価格は8万4000円で5月中旬発売予定。
『DPX-6200M』 |
このほか、NEW DPXクルージングシリーズとしては、MP3/WMAファイルの再生機能は持たないが、CD-R/RWに記録した音楽ファイル(CD-DA)の再生に対応したMD/CDレシーバー『DPX-6200M』(7万3500円。6月中旬出荷予定)、MD/CDレシーバー『DPX-5200M』(5万2500円。5月中旬出荷予定)、CD/カセットレシーバー『DPX-4200』(3万5000円。5月中旬出荷予定)を発表した。
また、3月に発売した2.5インチHDD(10GB)内蔵ナビゲーションシステム『HDZ-2480iT』から、ディスプレーやアンテナなどを取り除いた、ナビゲーション単体モデル『HDZ-2400i』も発表している。スペックはHDZ-2480iTのものと同じで、ユーザーがすでに持っているTVディスプレーと組み合わせて使用できるとしている。
現在カーステレオ市場では、1DINのセパレートシステムから、NEW DPXクルージングシリーズのような2DINシステムへの移行が進みつつあり、今年度は日本市場全体でほぼ2001年度並みの90万台(2DINシステムのみ)の出荷が予想されるという。ケンウッドは2DINサイズのステレオシステム市場において、約3割のシェアを持っているというが、今回の新シリーズにおいても、90万台の3割の出荷を見込んでいるとしている。