オメガ・ミコット(株)と(株)やまとは11日、コンテンツの企画/製作および海外ディストリビューションチャネルの相互活用において包括的な業務提携を結び、提携第1弾プロジェクトとして、士郎正宗原作のコミック『アップルシード』のCGアニメーションを製作すると発表した。
『アップルシード』のCGアニメーション (c)2002 Masamune Shirow / SEISHINSHA・Omega Micott Inc.・YamatoCo.,Ltd. |
今回製作するCGアニメーションは、2Dのアニメーションと3DCGを融合した映像表現を可能にする3DCGアニメーション技術“トリニティ・システム”を採用している。3Dポリゴンモデルを2Dイメージに変換でき、滑らかで暖かみのあるCGキャラクターを作成可能。また従来の3DCGソフトがキャラクターをボーン制御するのに対し、同技術はキャラクターのスキンを制御できる。これにより関節部分などで従来よりやわらかい表現が可能という。さらに、体格の異なる複数のキャラクターに同じモーションを適用できるため、作業の効率化が図れるとしている。
両社はまず、『アップルシード』の世界観を表現した短編CGアニメーション(3分間)を製作する。さらに、『アップルシード』のフィギュア(原型師:中尾佳正)も同時に製作し、短編CGアニメーションを収録したDVDとフィギュアをセットにした『APPLE SEED ACTION FIGURE with DVD』を6月25日に発売する。APPLE SEED Action Figure with DVDのフィギュアは、“Duenam GARTHIM Type”“Briareos”“Duenam ORC Type”の3種類が用意されており、付属する短編CGアニメーションDVDも、それぞれのキャラクターをフィーチャーした異なる内容となっている。
短編CGアニメーションDVDとフィギュアをセットにした『APPLE SEED ACTION FIGURE with DVD』 |
APPLE SEED Action Figure with DVDは、世界限定5万セットの発売となる。5万セットのうち、国内販売分は1万5000セット程度になる見込み。なお国内においてはパイオニアLCD(株)が販売に協力するという。また両社は、短編CGアニメーションをブロードバンドコンテンツとしても提供、プロバイダー経由で7月に配信する予定としている。
さらに、短編CGアニメーションと同手法で、『アップルシード』の劇場用CGアニメーションを来年をめどに製作するという。現在はプロットを作成している段階で、今後士郎正宗氏の協力も得ながらファンに納得してもらえる作品に仕上げたいとしている。
前列左から、CGアニメーションディレクターの西崎あきら氏、ヒロイン:デュナン役の声優カーラ・モスケイラさん。後列左から、オメガ・ミコット代表取締役社長の三宅澄二氏、やまと代表取締役の井関広顕氏、パイオニアLDC取締役制作部長の熊澤芳紀氏、原型師の中尾佳正氏、(株)青心社の士郎正宗担当編集者である小笠原成彦氏 |