米Connectix社は17日、Macintosh用エミュレーションソフト『Virtual PC for Mac 5.0 日本語版』を2月28日に発売すると発表した。
『Virtual PC for Mac 5.0 日本語版』のパッケージ |
『Virtual PC for Mac 5.0』は、Macintosh上で、Windows OSなど異なるプラットフォーム環境をエミュレートし、複数のOS(ゲストOS)を実行できるソフト。対応OSは、Mac OS 9.1以降、およびMac OS X 10.1以降。ゲストOSとして、新たにWindows XP Home Edition/XP Professionalをサポートする。
Virtual PC for Mac 5.0を利用し、Macintosh上でWindows OSを実行した様子 |
今回のバージョンアップで、Mac OS 9とMac OS X間での相互運用を実現し、どちらで起動した場合でも、Virtual PCアイコンをダブルクリックするだけで、MacintoshにインストールされているWindowsなどのゲストOSを実行できる。その場合Windows環境は前回使用した状態のまま表示される。
また、新機能の“取り消し可能ドライブ”により、ゲストOS上で動作が不安定なアプリケーションをインストールしてしまったり、データがウイルスに感染した場合などに、ゲストOSを元の状態に戻せるようになった。取り消し可能ドライブの設定をONにしておくと、ゲストOSのドライブイメージは、ゲストOSのウインドーが開いている間は変更されず、ウインドーを閉じるときにドライブイメージの変更を保存するか破棄するか選択できるため、変更前の状態に戻すことが可能。
操作性も向上し、Macintoshデスクトップ上でゲストOSウインドーのサイズを調整するだけでWindows OSの画面解像度をコントロールできるようになった。640×480、800×600といった解像度に自動的に設定されるほか、カスタム解像度の指定も行なえる。また、特殊なWindowsキーをMacintoshキーボードに割り当てることも可能。
DVD-ROMデータもサポートし、Macintoshに挿入されたDVD-ROMディスク内のデータを、ホストOS上でもゲストOS上でも扱える。また、MacintoshではサポートしていないUSBデバイスを、ゲストOSであるWindows上で操作できる。
さらに、Mac OS X用の機能として、MacintoshとゲストOS間およびゲストOSと別のゲストOS間でネットワークを構築できる“バーチャルスイッチ”を備えている。また、2つのプロセッサーを搭載している場合、Virtual PCは画面のアップデートに2番目のプロセッサーを使用するため、応答速度が向上するという。
製品ラインナップは、『Virtual PC for Mac 5.0 日本語版 with Windows XP Professional』、『Virtual PC for Mac 5.0 日本語版 with Windows Me』、『Virtual PC for Mac 5.0 日本語版 with PC-DOS』およびアップグレード版が用意される。価格はオープンプライスで、編集部による予想小売価格は、with Windows XP Professionalが5万円前後、with Windows Meが4万円前後、with PC-DOSが1万9000円前後。日本における販売代理店である(株)メディアヴィジョンと(株)アスキーを通じて2月28日に販売を開始する。
本日都内で行なわれた発表会で、Connectix営業担当副社長のRandy Hagin(ランディ・ヘイゲン)氏は「当社のミッションはさまざまなプラットフォームで互換性のあるソリューションを提供すること。常に変化する異なるOS環境に対応し、問題を解決していく」と語った |