総務省大臣官房新千年紀記念行事推進室は19日、インターネット上の博覧会“インパク―楽網楽座”(会期:2000年12月31日~2001年12月31日)における通年賞および第4四半期賞の表彰式を、首相官邸で開催した。通年賞の内閣総理大臣賞は、トヨタ自動車(株)の“クルマ、夢と出逢いを語るもの”と、空田陽子さん/西川瑞帆さんの“塩の名産地めぐり~海の恵み「塩」の研究旅行記”。
インパク通年賞表彰式で内閣総理大臣賞を手渡す小泉総理 |
インパクでは、企業や自治体、個人などの参加パビリオン(ウェブサイト)、およびインパクに作品投稿などで参加した個人/団体の活動の中から、優れているものを審査委員が選考し、表彰している(12月10日現在のパビリオン総数は503)。通年賞の対象期間は2001年1月1日~11月30日、第4四半期賞の対象期間は10月1日~11月30日。今回行なわれた通年賞と第4四半期賞の発表が、インパク最後の表彰となる。
インパク通年賞受賞者は以下の通り。
パビリオンの部
- 内閣総理大臣賞
- クルマ、夢と出逢いを語るもの(トヨタ自動車(株))
- 新千年紀記念行事担当大臣賞
- 4コマ漫画アメリカ体験記~えくせる絵日記~(えくせる工房)
- 新千年紀記念行事懇話会座長賞
- J-PHONE SKY Pavilion(J-フォングループ)
- アクセス賞
- インターネットも、楽しくなければテレビじゃない! ―秘密倶楽部 o-daiba.com―((株)フジテレビジョン)
- 分野賞:エンターテインメント賞
- 地域文化のふれあい/妖精妖怪わいわいランド(東日本電信電話(株))
- 分野賞:社会貢献賞
- イキイキ介護パビリオン「kaigo-club.com」(サラヤ(株))
- 分野賞:デザイン賞
- 「源氏物語パビリオン」―語り継がれた一千年―(京都府)
- 分野賞:アイデア賞
- 情報教育実践サイト:FATHeRS―調べてみよう、伝えてみよう―(富士通(株))
- 分野賞:技術賞
- 私の見つけた音、風景、自然~伝わる、つながる、私の感動~(エヌ・ティ・ティ・ドコモグループ)
- 編集長賞
- 奈良発、研究の森―QあんどA―(奈良大学「奈良発、研究の森」実行委員会)
- 国際賞
- 狩野川総合情報オフィシャルサイト(国土交通省中部地方整備局沼津工事事務所)
- 審査委員特別賞
- σ(^○^)のイベントブースビルダー入門(SIG建築ワンダーランド)
- “標高7000m!?”のワンダーワールド(静岡県)
- もういちど東京をつくろう Mid-Tokyo Maps(森ビル(株))
投書・投画の部
- 内閣総理大臣賞
- 作品:塩の名産地めぐり~海の恵み「塩」の研究旅行記(空田陽子/西川瑞帆)
- パビリオン:海と港(五洋建設(株)) コンテスト企画名:世界の旅・日本の旅
- 新千年紀記念行事担当大臣賞
- 作品:対決(シャチ)
- パビリオン:スマイレニアム―マンガ・アニメで創る笑顔の新千年紀(松下電器産業(株)) コンテスト企画名:笑・ザ・ムービー
- 新千年紀記念行事懇話会座長賞
- 作品:懐かしの木造校舎、そして廃校まで(高橋勝美)
- パビリオン:あなたが主役! 乃村工藝社ディスプレイの世界((株)乃村工藝社) コンテスト企画名:あなたのディスプレイ見本市
今回の表彰式は、小泉純一郎内閣総理大臣や竹中平蔵新千年紀記念行事担当大臣、奥田碩新千年紀記念行事懇話会座長をはじめ、インパク編集長や審査委員など関係者の出席の下、首相官邸大ホールで行なわれた。
表彰式で小泉総理大臣は「皆さん、1年間ご苦労様。インパク参加パビリオンは作った人たちの熱意が伝わるものばかりで感動できる。ITの推進は小泉内閣が提唱する構造改革の中でも大きな柱のひとつ。IT革命によりいちばん変わるのは私たちの暮らしだ。メールマガジンを始めたところ、一般の方々から政治が身近になったという意見を多くいただいた。ITは世代や地域などの垣根を取り払い、人と人とを結び付けるものだ。ITにより暮らしや社会を変え、身近なところから構造改革を行なう」と挨拶した。
小泉総理「皆さんのご苦労に感謝する」 |
また、竹中大臣は「経済を動かすのは民間の皆さんであり、政府はそのための呼び水を提供する。インパクはまさにそういう呼び水となった。半導体不況は存在するが、私はIT不況とは思っていない。インパクをきっかけにITをさらに普及促進させたい」と語った。
内閣特別顧問の堺屋太一氏は、「インパクはインターネットファンの支持を得て予想以上の成果をあげた。当初は200以上の出展があればいいと考えていたが、503ものパビリオンが参加してくれた。トータルアクセスは5億件にのぼる。インパク開催後、インターネットカフェが流行し、インターネット接続料が下がり、ブロードバンドが広がった。劇的な効果だ。インパクは別の形で今後も継続したい。インターネット技術を高める効果があるだろう」としている。
弊社月刊アスキー遠藤諭編集長も審査委員として表彰式に出席 |