SiS730S搭載マザーボード「K7SEM」の出荷は若干遅れてしまったECS(Elitegroup Computer Systems)だが、今度はKT133A搭載のマザーボードを20日ごろに投入するようだ。
型番は「K7VZA Ver.3.0」。PCBのレイアウトにも変わったところは見られず、基本的にはKT133チップセットを搭載したK7VZAのNorthBridge換装版と判断していいと思われる。ただし、コムサテライト3号店に展示されているマザーボードの基板はなんと黒。よく見ると濃い茶色だが、ほとんど黒に近く、いずれにせよ従来のK7VZAがやや濃いめの黄土色だったのに比べるとやはりインパクトが違う。ECSのマザーボードとしてははじめての試みだ。しかも“サムライの魂”なるニックネームまで用意されているというから驚くほかない。なぜサムライの魂なのかはかなり疑問だが、黒に近い茶色のマザーボードといい、ナゾのニックネームといい、日本市場を意識した気合いは感じられる。ちなみにK7SEMのニックネームは“サムライの浮気”。IntelやVIAから、ちょっとSiSに浮気ということなのだろうか……。
色とニックネーム以外を見てみると、NorthBridge“VT8363A”+SouthBridge“VT82C686B”という構成は先行する他社製品と同じで、拡張スロットがAGP×1、PCI×5、AMR×1でDIMMスロットが3本(最大1.5GB)となっている。
なお、ECSは次回以降も“色つきマザーボード”を発売する方向で検討しているもよう。日本向けの限定品なのかどうか現段階では不明だが、AOpenやGigabyteなどに続き、ECSもが“色モノマザーボード”に参入してくると、アキバ店頭のマザーボード売り場はいっそう賑やかさを増しそうだ。
【取材協力】