このページの本文へ

通販や旅行代理店のWebサイト、3割が法令で定められた表記を満たさず

2001年03月01日 21時53分更新

文● ASCII24 Business Center 高島茂男

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

経済産業省、公正取引委員会、国土交通省が2月15日までに実施した「インターネット・サーフ・デイ」の結果を3月1日、公表した。“訪問販売等に関する法律”を満たしていないWebサイトは調査の32パーセント、“旅行業法”では37.5パーセントあった。

インターネット・サーフ・デイは、インターネットの広告について法令違反の疑いがないかを点検する目的で実施されている。消費者利益の保護やインターネット取り引きに係わるルールの啓発が目的で、法令違反のおそれがあるWebサイトを運営する事業者に対して法令遵守を求める啓発のメールを送付したという。

通信販売は、訪問販売等に関する法律で広告にこういった表記を必ず含ませなさいという決まりがある。例えば、送料や代金の支払い時期・方法などに関してである。経済産業省が無作為に抽出した1616の通信販売を行なっているWebサイトのうち、511サイト(32パーセント)が表示項目のすべてを満たしていなかった。表示がなかった項目は送料、代金の支払い時期・方法、商品などの返品の可否や条件の順で多かったという。

1616のWebサイトのうち、96サイトで誇大広告のおそれがあり、そのいずれもが健康食品の販売だったということだ。

公正取引委員会が無作為に抽出した602のWebサイトでは、不当表示のおそれがあるサイトが110(18パーセント)を占めた。安くなっていることを宣伝するために定価と売値の比較などを行なうわけだが、比較対照価格の根拠が記載されていなかったり、ひどいものでは3重、4重の価格表示がされていたという。

また、旅行代理店などのWebサイトについて調査した国土交通省は、無作為に抽出した112のWebサイトのうち42サイトが旅行業で義務づけられた表示事項を満たしていなかったと発表した。ここでは取り引き条件の説明、主催者の名称および住所・登録番号、添乗員の同行の有無の順で記載もれが多かったが、誇大広告はなかったという。

インターネット・サーフ・デイは世界29カ国で同時期に実施されるもので、世界規模で行なわれたのは今回が2回目だ。同日発表された結果は、3月13日と14日にドイツで行なわれるOECD消費者政策委員会で報告される予定となっている。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン