日本ネットワークアソシエイツ(株)は2日、PDA端末用ウイルス対策ソフト『McAfee VirusScan Wireless』を12月上旬に発売すると発表、都内で記者説明会を行なった。
同製品は、Palm OS、Windows CE、PocketPC、Symbian EPOCに対応したウイルス対策ソフト。デスクトップPCにインストールし、PDA端末とデスクトップPCの間でデータ通信/同期(HotSyncマネージャ3.0以降またはActiveSync 3.0に対応)を行なう際に、シリアルポートや赤外線ポート、USBポートなどからのウイルスの侵入を検知できる。
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『VirusScan for PalmOS』画面 |
ウイルススキャンエンジンは、他のMcAfee製品と同じ検出/駆除ルーチンを採用している。メモリーの消費リソースは約5KB。ただし、データ交換時のデータ量に比例して、伝送速度に数秒の遅れが生じる。
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『VirusScan for PalmOS』をインストールしたPalm OS端末のホーム画面。下部に『VirusScan』のアイコンがある |
PC上のコントロール画面では、検査対象となるデータや、スキャンのタイミング(データ交換開始時/終了時)を設定可能。同社ウェブサイトに自動的にアクセスし、パターンファイルを更新できるアップデート機能も搭載する。製品発売時は、このコントロール画面は英語表記であり、将来的には日本語化していくという。
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HotSync時の『VirusScan for PalmOS』稼動画面 |
同社のデスクトップPC用ウイルス対策ソフトとは、監視するデータの対象が異なるため、同製品とデスクトップPC用ウイルス対策ソフトの両方を同じPCにインストールしても、コンフリクトしないという。
同製品は、PDA端末のOSごとに、Palm OS版、Windows CE/PocketPC版、Symbian EPOC版が用意されている。インストールするデスクトップPCの対応OSはそれぞれWindows 95/98/98 SE/2000/NT4.0。価格は、100ユーザーで1ライセンスが3500円(1年間)、1000ユーザーで1ライセンス2500円(1年間)と企業向けの発売となる。個人ユーザー向けの単体製品については、近い将来提供するとしている。
同社は、PDA市場が拡大し、企業で多く利用され始めていることを踏まえ、ウイルスの新しい侵入経路としてPDA市場でのウイルス対策の必要性が高まると説明。同社代表取締役社長の加藤孝博氏は「今後のウイルス対策の成長分野として、インターネット市場、ブロードバンド市場、そしてワイヤレス市場があげられる。ビジネスモデルもパッケージ事業からこれらの市場に対応したものに変わりつつある」としている。
