凸版印刷(株)は29日、埼玉県坂戸市の“セレクティブシステムライン”を導入した新工場を稼動した。同社が開発した“セレクティブシステムライン”は、顧客一人ひとりの趣向に合わせたパーソナルカタログの製作やダイレクトメールの詰め合わせを実現するシステム。
“セレクティブシステムライン”は大きく2つの概念に分けられる。“セレクティブバインディング”は、企業のデータベースと連動して、それぞれの顧客にあわせたカタログの「折り」(製本)を行なうシステム。“セレクティブパッキング”は、それらのカタログや複数枚のチラシを選択して封入するシステム。これら一連の作業が、ライン上で自動的に行なわれる。
マスマーケティングから顧客の属性や嗜好にあわせたパーソナルマーケティングへのシフトは、カタログ印刷の現場でも見られる。同社はクライアント企業のパーソナルカタログ生産に対する需要に応じ、他印刷会社との差異化をねらう。