NTTソフトウェア(株)は本日、記者懇談会を催し、'98年度における同社の経営方針や戦略について説明した。
同社代表取締役社長の鶴保征城氏が冒頭に挨拶。「今年度の目標は、売上で400億円、純利益で25億円。6月の株主総会では4億円である現在の資本金に1億円上乗せするつもり」などと語った。同社では、今後NTTグループ内の収益性は低下すると見ており、NTTの了解を取りながら、本格的にグループ外企業との競争に乗り出す意向。現在、グループ外での売上は10パーセント程度だが、「これを2、3年後には30パーセントに引き上げたい」(鶴保氏)とした。
このNTTグループ外に対する業務を担当するのが、4月の業務編成により新設された“エンタープライズソリューション事業部”、“エレクトロニックビジネス事業部”、“プロダクト事業部”、“コンサルティング事業部”の4部門。3年後には、コンサルティング事業部を除く3部門で、それぞれ50億円ずつの売上を見込んでいるという。
また、グループ外企業との提携も推進していくことを強調。昨日発表された、トランス・コスモス(株)との業務提携についても説明を加えた。両社で電子商取引サービスを開発するのをはじめ、NTTソフトウェアのWeb-データベース連携ソフト『WebBASE』をより高画質の画像に対応させるため、トランス・コスモスの関連会社ライブピクチャージャパン(株)が持つ画像フォーマット技術“FlashPix”を採用する計画などを明らかにした。
なお同社では、株式上場についても準備を進めているが、その時期については、「NTTグループが再編を行なっていることもあり、早くても2、3年後になるだろう」(鶴保氏)とのことだった。(報道局 浅野広明)
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