日本IBMの17日付けの発表によると、米IBM社と、エンタープライズ・リレーションシップ・マネージメント・ソリューション(eRM)のプロバイダーである米Kana Communications社は現地時間の8月16日、グローバル規模の戦略的提携を行ない、Kanaのウェブアーキテクチャーに基づくリレーションシップ・マネージメント・ソリューションをIBMのe-businessソリューションに統合すると発表した。これにより、顧客/ビジネスパートナー/企業間のオンラインでのインタラクション(対話)とリレーションシップを円滑に運営/管理するための包括的なe-businessソリューションを提供していく。
同ソリューションでは、ウェブをはじめとして、電話/ファックス/店頭などの顧客とインタラクションの管理が行なえる。顧客それぞれに対応した情報を入手でき、顧客/パートナー/企業には多角的な視点の情報を提供できる。販促/販売/サービスの分野でのインターネットの利用を拡大でき、顧客の嗜好や購買行動をより詳しく把握できる。拡張性があり、ほかのエンタープライズソリューションとの情報交換ができるウェブアーキテクチャープラットフォームを利用できる。
今後両社は、e-business用IBMアプリケーションフレームワークとして『Netfinity』、『RS6000』、『AS/400』をサポートするKanaのeRMを共同で販売する。技術/プロダクトマーケティング/品質保証の各チームを編成し、統合e-businessソリューション全般にわたるインテグレーションと最適化を図る。Kanaのソリューションには、IBMのミドルウェアやコンポーネントが含まれ、小売業のCRM(Customer Relationship Management)に対するニーズを満たすIBMの統合マルチ・チャネル・ソリューションである“MarchantReachソリューション”にKanaソリューションを組み込む。Kanaソリューション導入例や採用業種の販売例などを紹介するために、“IBM CRMソリューション・センター”を北米/ヨーロッパ/アジアに展開する。IBMはKanaソリューションのエキスパートを配し、顧客の要求に沿ったソリューションを提示し、構築/統合/導入の支援を行なう。なお、両社は、金融サービス/テレコミュニケーション/小売・卸業界の顧客を当面の対象にするという。
