英Psion社のCEOを務めるDavid Levin(デイヴィッド・レビン)氏が来日。英国大使館で“Enriched
Mobile Internet Service”と題する講演会を行なった。
来日した英Psion社のCEO、ディヴィッド・レビン氏 |
Psion社は'80年設立で、コンパクトで個性的な外観を持つ携帯情報端末『Psion』シリーズの開発で知られる。また、同社のソフトウェア部門は'98年6月に、スウェーデンのEricsson、フィンランドのノキア、米モトローラ、松下通信工業(株)などの出資を受け、英Symbian社として独立し、EPOCと呼ばれる、次世代携帯電話/PDA用OSの開発や、WAPやBluetoothといった、次世代のモバイル端末の中核を担う技術に対し積極的に取り組んでいることでも知られている。
来日したレビン氏は「インターネットの力をポケットの中に収めるのが、Psion社の使命である」とした上で、今後、時間/場所/個人に特化したサービスの提供に焦点を当てていくと述べた。
同時に、従来は個人の情報を参照するためのものだったこれらの端末が、将来的には企業内のスケジュールを複数の人間で共有したり、サプライチェーンマネージメント用の端末として、ビジネスの分野でも大きな影響力を持つと述べた。
また、同氏は、ユーザーにとって重要なのはアーキテクチャーではなく、実際に目に見えるアプリケーションや機能の部分であることを終始強調。現在国内で指示されている“iモード”と“WAP”のサービスがどう共存していくかという講演終了後の質問に対しても「形式はともあれ、消費者に必要な機能が提供されていることが大事」と応えた。
なお、レビン氏によると、夏をめどに新バージョンのEPOC OSを搭載した携帯電話がエリクソンから発売される見込みであり、CeBIT
2000で紹介したSymbianのタブレット型PDA『Quartz』に関してもクリスマス商戦を目安にヨーロッパ市場に投入される見込みだという。