2月29日、東京江東区の東京ビッグサイトで“RETAIL TECH JAPAN 2000”(第16回流通情報システム総合展)が開幕した。このイベントは、これまで流通の情報システム化に関するイベントとして開催されてきた“SA
SHOW”の名称を2000年を機に一新したもの。流通や店舗の情報化をメインに、マーケティングシステムや顧客対応システム、SCM(Supply
Chain Management)などのITソリューションが展示されている。主催は(株)日本経済新聞社。
価格を表示するタグにレシーバーを埋め込んで、サーバーから無線で価格データを転送、POS端末と価格表示をシンクロさせる電子棚札システム。タグは太陽電池とリチウム電池を内蔵する |
NECのターミナル機『WEBHANDY』。ウェブベースのブラウザーを搭載、Javaアプレットにも対応する無線端末。バーコードを読み取るレーザースキャナーを内蔵している |
Linux上でJavaVMを動かしてPOS機能を実現するJavaPOS |
展示のメインはPOS(Point Of Sales)システム。店舗のレジはWindows 98やNTを搭載するPCがベースになっており、ネットワークと接続され、カードリーダーや大型液晶パネルを備えるなど、多機能高機能化が進んでいる。また、POS端末のオープンアーキテクチャー“OPOS規格”や、カードリーダーやプリンターなど、POSの周辺機器との接続を容易にするプログラム環境“OLE
POS”などの規格も整備されつつある。また運営コストの削減やプラットフォームに依存しないメリットから、Linux上でJavaVMを動かしてPOS機能を実現するJavaPOSと呼ばれる製品も開発が進んでおり、多くのメーカーが出展していた。また、商品管理や接客業務に使用するハンディターミナルにもWindowsCEやJavaベースの端末を無線やDoPa回線で結ぶシステムなどが展示された。
会員カードを読み込んで、そのメンバーに向けた割引サービスやポイントの発行などを行なう店頭端末。東芝の製品 |
こちらはNECの端末。ICカードを読み込んでメンバーオリジナルのお買い得情報やオススメ商品情報を表示する。将来的には家庭のパソコンにICカードリーダを備え、ウェブベースでサービスを行なう構想もある |
シャープのコペルニクスの店舗端末バージョン。カシオのCASSIOPEA FIVAなども同様の端末が展示されていた |
ICカード専用のレジ端末。ソニーの製品 |
自動車のETCに使うICカードとそのリーダーも展示された |
ICカードにJavaアプレットをダウンロードしてカードに機能を追加できるNTTのシステム |
ドアホンの応対を外出先の携帯電話やPHSで受けられる松下の製品。ドアの施錠・解錠もリモコンで操作できる |
監視カメラの映像を録画するメディアはVHSやDVD-RAMのほか、HDDなどもある |
また、防犯・安全管理に関する展示会“第8回SECURITY SHOW 2000”と、その特別展示として“IC
CARD WORLD 2000”も同じホールで同時に開催されており、こちらでは最新のICカードソリューションや監視カメラなどが展示されている。
これらのイベントは3月3日まで開催されている。