インテル(株)は、『インテル Pentium III プロセッサ』に800MHz版と750MHz版を発表した。Pentium
III-800MHzは、日本AMD(株)の『AMD Athlonプロセッサ』750MHz版を抜き、いわゆる“インテル互換”で最速のプロセッサーとなる。今回発表されたPentium
IIIはいずれもSECC2パッケージの製品で、1000個ロット時の価格はPentium
III-800MHzが9万1380円、同750MHzが8万6230円となっている。
Pentium III-800MHz |
今回発表されたPentium III-800/750MHzは、0.18μmプロセスで製造され、ダイ上に256KBの2次キャッシュを備える。800MHz版のFSB(Front
Side Bus)は133MHzと100MHz、750MHz版は100MHzとなっている。
米インテル社のウェブサイトに掲載されたベンチマークテストの結果を見ると、整数演算のパフォーマンスを計測する“SPECint95”において、733MHz版が35.7に対して800MHz版が38.4と7.5パーセント向上している。また、浮動小数点演算のパフォーマンスを計測する“SPECfp95”において、733MHzが28.1に対して800MHzが28.9と、2.8パーセントの向上となっている。
SPECint、SPECfp:
米国の非営利の業界団体、Standard Performance Evaluation
Corp(SPEC)(http://www.spec.org/)によって作成されたベンチマークプログラム。
インテルでは、2000年の第1四半期に米ニューメキシコ州のプロセッサー工場で、0.18μmプロセスでの製造を開始する。これにより、世界の5つの工場で0.18μmプロセス製品の大量生産が可能になるとしている。
Pentium III-800/750MHzは即日出荷されるものの、量産出荷は2000年第1四半期となっている。インテルが新プロセッサーを発表する際には、即日量産出荷されるのが通例であり、今回の発表はAMDへの対抗心をあらわにした、ユーザーやパソコンメーカーに対する示威行動ととらえることもできる。