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「製造、出荷の落ち込みは底を抜け出した。回復のけん引役はデジタル家電」---日本電子機械工業会の庄山会長定例会見

1999年09月28日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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日本電子機械工業会(EIAJ)の庄山悦彦会長((株)日立製作所社長)は定例記者会見で、今年上半期の国内製品生産額について、「総額で減少してはいるが、MD、DVDに明るい兆しが見えており、ボトムラインは脱出したと思う。テレビなどのデジタル化で新たなサービスが増えれば、需要も回復するだろう」との見方を示した。

「10月5日から9日までのエレクトロニクスショーを通じて電子産業界を盛り上げ、景気刺激の一助になれば」と語る庄山会長 「10月5日から9日までのエレクトロニクスショーを通じて電子産業界を盛り上げ、景気刺激の一助になれば」と語る庄山会長



また庄山会長は、「今年の生産は総額で2パーセントアップと予測したが、上半期ではマイナス成長となり、目標達成は微妙なところだ。だが7月はかなり伸びており、明るさも見えている。業界全体で頑張って2パーセントアップを達成したい」と述べた。

庄山会長は「BSデジタル放送の準備が進んでいる。高精細テレビの呼び方も“デジタルハイビジョン”を一般名称とすることになり、地上波デジタル放送も民放が検討を進めている。工業会としても良いことだと思っている」とデジタル放送のスタートを歓迎した。

また台湾大地震の影響については、「部品を国内メーカーが調達できるのかという問題と、国内メーカーが台湾メーカーに対し、予定通り部品を納入できるか、という2つの問題が起きている。現在は各社とも情報を集めている段階で、全体は把握し切れていない」と述べた。

乱高下を続ける円相場について、「日銀の為替政策について申し上げる立場にはないが、各社は部品、セット品とも輸出は多く、輸出入の差額分で影響は相当なものになる。個人としては、景気が上向きになり始めたところでもあり、しばらくは安定した円安が望ましいと感じている」とした。

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