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神奈川県で次世代インターネットに関する開発協議会を設立へ

1999年06月14日 00時00分更新

文● 編集部 中野潔

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神奈川県で、次世代インターネットに関する産学官を巻き込んだ研究開発事業がスタートする。5月末に“次世代インターネット研究開発推進協議会”の準備会が開催された。6月下旬に、同協議会の設立総会が開催される。

計画では、横浜市の“みなとみらい21”地区に、バックボーン回線への接続拠点である地域IX、“神奈川IX”を設ける。通信企業として、通信キャリアーや鉄道会社が関与する。神奈川県一帯を、高速で大容量のデータ通信ができる“次世代インターネットゾーン”ととらえ、多種多様なコンテンツを備えたコンテンツサーバーをゾーンの中にいろいろ育てて、IXと接続する。鉄道会社は、今までCATVやニューメディア関連でそれほど実績のなかったところだという(ある関係者)。東急、小田急、相鉄以外の、城南、神奈川に関連深い大手私鉄と目されている。

神奈川県では、'97年度、'98年度に“神奈川広域CATVネットワーク推進協議会”を設け、高速大容量のインフラに関する事業化検討を続けていた。'99年度の“次世代インターネット研究開発推進協議会”から、事業具体化の支援段階に入る。協議会の会長に東大の斎藤忠夫教授が就任する。CATV協議会の会長だった石田晴久東大名誉教授が顧問となる。CATV協議会の会費は年に30万円だったが、新しい協議会では年に10万円となる。

地域IXなどの整備実務は、郵政省に関係する法人、通信・放送機構が実行する。通信・放送機構は、“マルチメディアモデルインターネットゾーン展開事業”のモデル地域を募集していたが、神奈川県がそれに選ばれた。“神奈川IX”を'99年末ごろまでに整備し、数百Mbpsのバックボーンと接続する。

“マルチメディアモデルインターネットゾーン展開事業”は、共同研究事業なので、企業、大学、官庁の協議の場である協議会そのものは、通信・放送機構の共同研究者とはなれない。そこで協議会は、共同研究者が通信・放送機構と活動する際に支援する。

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