(株)日立デジタル平凡社は12日、会員制サービス“ネットで百科”を20日に開始すると発表した。このサービスは、同社のCD-ROM大百科事典『世界大百科事典』を購入し、会員登録をしたユーザーが対象。『世界大百科事典』CD-ROM/DVD-ROM版のコンテンツに対応したサービスとして、独自の検索システムなどをインターネット上で提供することを狙いとする。
“ネットで百科”画面 |
サービス内容
1.世界大百科事典サーチ『世界大百科事典 第2版』のCD-ROM/DVD-ROMに含まれるコンテンツ(本文/モノクロ図版/一部のカラー図版)の検索。サービス利用に必要な環境は、ウェブブラウザー(テーマ地図検索の地図表示機能利用時のみ『世界大百科事典 第2版』のCD-ROM/DVD-ROMが必要)。ユーザーの任意のキーワードによる検索が可能で、検索方法は以下の3通り。
・デュアル連想検索---入力したキーワードの関連項目を検索し、『世界大百科事典』と『百科年鑑 1999』*からリストアップし表示する。また、それらの関連性をツリー状グラフを使って表示。語句はそれぞれ『世界大百科事典』の項目にリンクされている。これは、(株)日立製作所基礎研究所で開発された“DualNAVI検索モデル”を採用している。
*『百科年鑑 1999』は本文のみ表示可能
デュアル連想検索の画面例 |
・テーマ年表検索---検索結果を年代順にリストアップ。語句はそれぞれサーバーに蓄積された『世界大百科事典』の項目にリンクされている。
・テーマ地図検索---キーワードやカテゴリーの絞込みによって、『世界大百科事典』の項目を関連する地域ごとにリストアップ。語句はそれぞれサーバーに蓄積された『世界大百科事典』の項目にリンクされている。“テーマ年表検索”と“テーマ地図検索”は同中央研究所で開発された“軸付け検索”を採用している。
2.デジタル月刊百科
月刊のオンラインマガジン。読者投稿も募集する予定。内容は以下のとおり。
・人文/社会/自然など各分野の研究者や編集者よる学問の最先端レポート
・書評
・インターネット批評
3.ブックフォーラム
書評・出版社・オンライン書店へのリンクなどを予定。
4.ショップ
他社製のCD-ROM事典の販売などを予定。
必要システムは、Internet Explorer4./Netscape Navigator4.0、Netscape Communicator
4.0以上。入会費は無料で、年会費は2000円。
現在、『世界大百科事典』はシリーズを通して6万本が出荷され、会員登録をしたユーザーは1万5000名程度。そのうち1万人の“ネットで百科”サービス加入を目指す。また将来的には、より手軽に使えるデジタル百科事典『マイペディア』のユーザーや、一般のユーザーまで対象を広げたいという。