マイクロソフト(株)は1日、検索とコミュニケーション機能を備えたコミュニケーションツール“Carol”(キャロル)の提供を開始した。同社の検索サービス“Live Search”を利用して、関連した話題を扱うブログ同士をつないでコミュニケーションを楽しむツールである。同社が1日にオープンした“Carolセントラルサイト”から、必要なブログパーツを入手できる。
Carolはユーザー自身のブログページに貼り付けるブログパーツと、同社が用意するCarolセントラルサイトで構成され、ペット要素も備えるという独特な検索サービスである。開発は(株)バスキュール。Carolセントラルサイトにアクセスし、テキストボックスに検索キーワードを入力すると、そのキーワードをエントリーに含むブログサイトが検索されて、“キャロル”と呼ばれる小鳥の姿のシンボルで表示される。検索結果を示す鳥たちをクリックすると、該当するブログサイトを表示できるという仕組みだ。
さらに検索キーワードを元に歌が自動生成されて、画面上のキャロルたちが歌を歌う。たとえば“ビスタ”で検索すると、“びすたび すたびす”と聞こえる(ような気もする)歌を歌い出すのだ。キーワードを元にした曲名がつけられたり、複数回の検索を行なうと複数の検索キーワードをつなげた歌を作るという凝り様だ。
また、Carolセントラルサイトで配布されているブログパーツ“ふしぎな止まり木”を自分のブログに組み込むと、自分のブログ上にキャロルが住み着く。住み着くキャロルの姿は自動で生成され、姿のバリエーションは非常に多彩だ。ブログパーツからの検索は“言葉を教える”とされていて、検索を積み重ねることでキャロルの姿が成長するといったペット育成ゲーム的要素を備えている。
ブログオーナーはキャロルを設置するブログの記事を書く際に、任意のキーワードを♪(音符)で囲むことで、その言葉を“おんぷワード”としてキャロルに覚えさせられる。おんぷワードは検索キーワードとして利用されるので、興味のある単語をおんぷワードとしておくと、同じおんぷワードを含むブログをキャロルを使って簡単に探し出せる。同社ではこれによって、ブログオーナー同士の交流を促進できるとしている。
見た目は非常にカラフルでかわいらしく、良い意味であまりマイクロソフトらしくないプロダクトだ。広告提供への利用も検討されていて、現状では各ブログの止まり木に表示されているキャロルをクリックすると、画面が切り替わってビデオが表示されるようになっている。現時点では同社の宣伝ビデオだけだが、将来的にはビデオ広告配信への利用も想定されているという。さらにLive.com上の個人ホームページに埋め込める“ライブガジェット”版を2月中旬に、Windows Vistaの“サイドバーガジェット”版が3月中旬に提供される予定である。
編集部でのテストではInternet Explorerに限らず、最新のFlash Playerがインストールされていれば、FirefoxやSafari上でも体験できた。言葉ではやや説明しにくいサービスであるので、興味を持った方は体験していただきたい。