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ASCII Power Review 第306回

2026年のノート用CPUの主役となる両雄=「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」の速度を徹底比較できたっ!!=ASUS新「Zenbook 14」実機レビュー

2026年02月10日 09時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 「Zenbook 14 UM3406GA」は、Ryzen AI 400シリーズのプロセッサーを採用した14型モバイルノートPCだ。

 プロセッサーは「AMD Ryzen AI 7 445」と「AMD Ryzen AI 5 430」の2種類をラインナップし、最大50TOPSのNPUを内蔵。Copilot+ PC規格に適合し、オンデバイスAIを活用したマイクロソフトの最新AI機能を利用できる点が特徴だ。

 さらに、タッチ対応の有機ELディスプレーを装備。生成AI画像を作成する際に、画面上へ直接ラフイラストを書き込めるため、Copilot+ PCの強みを活かせる構成だ。

 ASUSから試用機を借用したので、ハードウェア、使い勝手、パフォーマンスを詳しくチェックしていく。ベンチマークテストでは、こちらも発売されたばかりの次世代CPU「CoreUltra3」搭載、新「MousePro G4-I7U01BK-F」と比べてみよう。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

「Zenbook 14 UM3406GA」 25万9800円

14型に次世代CPUで1.28kg
オフィス付きなので上位機でも実質21万7200円
 

 「Zenbook 14 UM3406GA」はOSに「Windows 11 Home 64ビット」、プロセッサーは「AMD Ryzen AI 7 445」(6コア、12スレッド、最大4.6GHz、28W[15~54W])を採用。メモリーは16GB、ストレージは1TBを搭載している。なお下位モデルとして、「AMD Ryzen AI 5 430」(4コア、8スレッド、最大4.5GHz、28W[15~28W])版もラインナップされている。

・UM3406GA-TAI7161WS(直販価格25万9800円)
 AMD Ryzen AI 7 445/ RAM16GB/ SSD1TB/ タッチ対応
・UM3406GA-TAI5165WS(直販価格22万9800円)
 AMD Ryzen AI 5 430/ RAM16GB/ SSD512GB/ タッチ非対応

 ディスプレーは14型有機ELで1920×1200ドット、16:10、60Hz、600ニト、HDR対応、タッチ対応、グレアを装備。ディスプレー上部にはプライバシーシャッター付きウェブカメラ(207万画素、Windows Hello顔認証対応)、アレイマイクを内蔵している。

 インターフェースは、USB4(映像出力、USB Power Delivery対応)、USB 3.2 Gen2 Type-C(映像出力、USB Power Delivery対応)、USB 3.2 Gen1 Type-A、HDMI、3.5mmコンボジャックを用意。ワイヤレス通信はWi-Fi6E、Bluetooth5.4をサポートしている。

 本体サイズは312.4×220.1×14.9mm、重量は約1.28kg。75Whのリチウムポリマーバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は記事執筆時点で「計測中」となっている。

 なおオフィスアプリについては、「Microsoft 365 Personal(24カ月版)」に加え、サブスクリプション終了後も使い続けられる「Office Home & Business 2024」(買い切り版)がセットになっている。そのぶん価格は高めだが、「Microsoft 365 Personal」は年額2万1300円、月額2130円。つまり2年ぶんの4万2600円のサブスクリプション代が浮くことになる。直販価格25万9800円のUM3406GA-TAI7161WSは実質21万7200円と考えることもできる。原稿執筆時点では10%クーポンも発行されているので、約23万円で実質約19万円になる。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ボディーはASUS独自のセラミックハイブリッド素材のセラルミナムが採用され、耐久性と質感を両立

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

効率的に冷却するため大型のファンを内蔵。底面から吸い込み、背面と左側面から排気する設計だ

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ディスプレーは14型有機EL(1920×1200ドット、16:10、60Hz、600ニト、HDR対応、タッチ対応、グレア)を装備

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

キーボードはCopilotキー搭載84キー日本語配列(バックライト内蔵)

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

本体前面と背面

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

右側面にはUSB4、USB3.2 Gen2 Type-C、3.5mmコンボジャック、HDMI、左側面にはUSB3.2 Gen1 Type-Aを用意

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ディスプレーは最大180度まで展開できる

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

パッケージには本体、ACアダプター、説明書類を同梱

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ACアダプターのサイズは実測58×58×29mm、ケーブルの長さは実測198cm

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ACアダプターの型番は「W24-068N1A」。仕様は入力100-240V~1.5A、出力5V 3A、9V 3A、15V 3A、20V 3.4A、PPS1:5~21V 3A、PPS2:12~21V 3.4A、容量68W

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

本体の重量は実測1298g

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ACアダプターの重量は実測208.3g

タッチ対応有機ELディスプレーは
生成AI画像作成には必須なのだ
 

 「Zenbook 14 UM3406GA」はプロセッサーに「AMD Ryzen AI 7 445」を搭載している。Ryzen AI 7 445は最新のRyzen AI 400シリーズのプロセッサーで、内蔵GPUには「AMD Radeon 840M」、NPUには最大50TOPSのNPU「AMD Ryzen AI」が含まれている。マイクロソフトのAIアプリを利用できることが、Copilot+ PC規格に適合した本製品最大のメリットだ。

 そして本製品のもうひとつの売りがタッチ対応の14型有機ELディスプレーを搭載していることだ。デジタイザーペンには対応していないが、静電容量方式のタッチペンであれば結構細かな文字やイラストを書くこともできる。

 たとえばCopilot+ PCのみに提供されている「コクリエイター」を利用すれば、おおざっぱなラフから、水彩、油絵、インクスケッチ、アニメ、ピクセルアート調のクオリティーの高いイラストを生成可能だ。Copilot+ PCで生成AI画像を快適に使うのであれば、タッチ対応ディスプレーは非常に重宝する。Copilot+ PCを購入するのであれば、この点を重視して選んでほしい。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

Copilot+ PC規格に適合。マイクロソフトのAIアプリを利用できる

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

Copilot+ PCで生成AI画像を快適に使うのであれば、タッチ対応ディスプレーは非常に重宝する

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

14型有機ELは600ニトと明るく、HDR対応。非常に鮮やかに画像を表示できる

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

リフレッシュレートは60Hz。ゲーム用途にはやや物足りない

 84キー日本語配列キーボードのキーピッチは実測19.2mm、キーストロークは実測1.4mm。かなり強く叩けばわずかにたわむものの、それを指で感じるほどではない。またタッチパッドの面積は実測130×74mmが確保されており、複数指ジェスチャーも快適だ。

 一部文字キーが密着していること、\キーの幅が狭いことについては慣れが必要だが、少し練習すればフルスピードで文字入力できるキーボードである。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

キーピッチは実測19.2mm

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

キーストロークは実測1.4mm

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

キーボードバックライトは明るさを3段階で調整できる

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

タッチパッドの面積は実測130×74mm

 ディスプレー上部にはプライバシーシャッター付きウェブカメラ(207万画素、Windows Hello顔認証対応)を内蔵している。このウェブカメラは、一般用のRGBカメラと、顔認証用のIRカメラが独立しており、画質の面で有利だ。

 実際撮影した写真を見たところ、室内灯下でも解像感・ピントは良好で、暗部に軽いざらつきは見受けられるものの、色ノイズは抑えられている。肌色はやや青寄りだが、色見本代わりの「クーピーペンシル」の発色は正確だ。ウェブカメラの画質としては上位と言えるだろう。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ディスプレー上部にはプライバシーシャッター付きウェブカメラ

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

Windows 11の「カメラ」アプリで撮影(HDRオフ)

「Ryzen AI 7 445」 vs 「Ryzen AI 7 445」
クリエイティブ作業を快適にこなせる
高いパフォーマンスを確認

 最後にパフォーマンスをチェックしよう。今回はRyzen AI 7 445/RAM16GB/SSD1TBという構成の「Zenbook 14 UM3406GA」を試用している。Ryzen AI 7 445は6コア12スレッド、最高4.6GHz、デフォルト28Wで15-54W動作、GPUはAMD Radeon 840Mで4コア、NPUは50TOPSだ。

 比較対象機種としてはこちらも発売されたばかりの次世代CPU「CoreUltra3」搭載、新「MousePro G4-I7U01BK-F」。スペックはCore Ultra 7 355/ RAM16GB/ SSD500GBで、Core Ultra 7 355は4P+4LPEの8コア8スレッドで最高4.7GHz、消費電力はベース25Wの12~55W動作、GPUは4コアで40TOPS、NPUは49TOPSだ。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

試用機のスペックはRyzen AI 7 445/ RAM16GB/ SSD1TB

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ベンチマークは「MyASUS」のファンモードを「パフォーマンスモード」に設定して実施

 まずCPU性能については、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は596、CPU(Single Core)は106、「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は2448、CPU(Single Core)は572、CPU(Single Threads)は432となった。

 目安としては、「Photoshop」や「Lightroom Classic」での写真編集、「Premiere Pro」によるフルHD動画編集といった、一般的なクリエイティブ作業を快適に動作させられるパフォーマンスを備えている。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は596、CPU(Single Core)は106、「CINEBENCH 2026」のCPU(Multiple Threads)は2448、CPU(Single Core)は572、CPU(Single Threads)は432

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

「CINEBENCH 2024」のマルチコアでは6コア12スレッドのRyzenが、8コア8スレッドのCoreUltraを31%上回っているが、シングルコアではCoreUltraが11%速い

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

今年公開となった新しい「CINEBENCH 2026」のマルチスレッドではRyzenが33%、シングルコアでは20%上回った。

 3Dグラフィックス性能については、「3DMark」のPort Royalは510、Time Spyは1938、Fire Strikeは3816、Wild Lifeは8881、「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは8208(快適)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは1921(動作困難)となった。

 最新のAAAタイトルは正直厳しいが、軽量~中量級の3DゲームならフルHD解像度でスムーズにプレイできる3Dグラフィックス性能だ。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

「3DMark」のPort Royalは510、Time Spyは1938、Fire Strikeは3816、Wild Lifeは8881

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

3DMarkではCPUとは逆転して、CoreUltraのほうが全体的に速く、Ryzenに対して44~75%上回った。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは8208(快適)。「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは1921(動作困難)

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

GPUにCPUパワーも使われるFFベンチでは、RyzenとCoreUltraの速度は拮抗するが、XIVでは4%、XVでは24%、CoreUltraが速かった。

 ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「SAMSUNG MZVL81T0HFLB-00BTW」を搭載しており、「CrystalDiskMark」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は7089MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は5844MB/sとなった。

 ストレージは間違いなく高速。OSやアプリの起動はもちろん、大容量ファイルのコピーやRAWデータの読み込みも快適に行なえるパフォーマンスである。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「SAMSUNG MZVL81T0HFLB-00BTW」を搭載。「CrystalDiskMark」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は7089MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は5844MB/s

 「UL Procyon」のAI Computer Vision Benchmarkのintegerは1964となった。目安としては、Copilot+ PC用に最適化されているスタジオエフェクトなどをはじめとするオンデバイスAI処理を、ストレスなく、低消費電力で実行できるパフォーマンスである。

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

「UL Procyon」のAI Computer Vision Benchmarkのintegerは1964

「Ryzen AI 400」と「Core Ultra 3」速度比較

Ryzenは50TOPS、CoreUltraは49TOPとほぼ同じなので、ベンチ結果も同速度だ。

 バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度、ボリュームともに40%でYouTube動画を連続再生したところ、15時間14分32秒動作した。

 ハイパフォーマンスなプロセッサー、高輝度な有機ELディスプレーを搭載しているが、日帰り出張であればACアダプター、モバイルバッテリーの出番がないスタミナ性能を備えている。

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