働き方・仕事についてのお悩み、募集しています!
「こんな働き方はもう嫌だ」「もっとこんな仕事がしたい」。
誰かに聞いてほしい、でも近しい人にこそ言いにくい仕事の悩み。この連載では、そんなお悩みの解決の糸口を一緒に考えていきます。
何か困っていることや考えていることがあれば、こちらまで気軽にメッセージください! 匿名のメッセージも、もちろん大丈夫です。
今回のお悩みは「暮らす場所と、仕事の可能性」について
ASCII読者の皆さん、こんにちは!正能茉優です。
この連載「お仕事悩み、一緒に考えます。」では、今月も、読者の皆さまからいただいたお仕事に関するお悩みについて、一緒に考えていきます。
今月のテーマは、「暮らす場所と、仕事の可能性」について。フルリモートができる会社への転職をきっかけに、北海道に移住を考える会社員の方からお便りをいただきました。
東京にいることで得られる機会と、地方に住んでみたい気持ち
はじめまして。最近、住む場所に悩んでいます。
私は生まれてからずっと東京に暮らしているのですが、昨年転職した会社がフルリモート勤務ができる企業でして、今住んでいる賃貸の更新タイミングを機に、北海道に住んでみたいと考えています。
ただ今悩んでいるのが、地方に移住することで、東京にいるがために、当たり前のようにそこにあった仕事のチャンスが失われてしまうのではないかということです。
東京に住んでいると、さほど意識せずとも、ビジネス関連のイベントやカンファレンスに参加できたり、仕事関連の人とも飲み会やランチョンといった機会で会ったりという、多くの「機会」がありますが、これらがなくなってしまうことが漠然と不安で、もったいないような気持ちになっています。
ライフイベント・ライフステージを考えても、独身で両親も元気な今だからこそ「住んでみたい」気持ちだけで、引越しができるいいチャンスであるとも考えているのですが、その一方で「住まなくてはいけない」のではなく「住んでみたい」だけなので、不安やもったいない気持ちを割り切ることもできないという状況です。
正能さんは、東京に長く住みながら、地方にも行かれる機会が多いと思うのですが、実際「東京だからこそできること」「地方でもできること、地方だからこそできること」についてどう感じていますか?
特に仕事・キャリアの観点で、リアルなアドバイスをいただけるとうれしいです。
(タナカさん・30歳・会社員)
東京には「結果としての機会」がある
はじめまして。お便り拝見しました。
同じく生まれてから32年間、東京に暮らす者として、気軽に気になる人と会ったり、チャンスがありそうなイベントに出かけたりできるこの環境がある日突然なくなることに漠然とした不安を覚えること、とても共感できました。
他方、昨年第一子を産んだ身としては、自分以外の主語が、人生に存在するようになると、やはり「住みたい、引っ越したい」という純粋な気持ち以外にも検討すべき事項が数多出てくるという現実とも直面しており、そういったある種の縛りがない今だからこそという今回のご相談を後押ししたいという気持ちもあり、頭を悩ませております。
ですので今日は「もしも私だったらどうするか?」という思いで、一緒に考えさせてください。
まず私の今の仕事に就いた経緯を一つずつ紐解いていくと、やはり、人や機会との偶然の出会いがなかったら、実現していない仕事がほとんどだと改めて思いました。
「あの時誘われて行ったイベントで」「あの時行ったランチで」というような、「今思えば、あの時の」という偶然の機会が、私のキャリアには直接的あるいは間接的に必ずと言っていいほど絡みます。
私やタナカさんがこれまで住んできた東京という場所は、「結果としての機会」が生まれやすい場所なんですよね。
ではここで、こうした「結果としての機会」は東京でないと得られなかったものか?ということについて、考えてみたいと思います。
機会の絶対数と、打率で考える
私が思うに、「結果としての機会」は、東京に住んでいるからこそ実現したのが半分。
ただ、もう半分は東京に住んでいなくても実現する機会だったと感じています。
この連載の記事
- 第318回 DTM勢がAIで作曲したら、AIの得意分野と苦手分野が見えてきた
- 第317回 ものづくり版コミケ「Makerフェア」2024年は面白かった。出展者の世代交代もなされているように見えた
- 第315回 0歳児、いつから保育園に? 女性の働き方、とことん考えてみました
- 第315回 推しの細胞がついた指輪を作ってもらった
- 第314回 おしゃれすぎるファン付きウェアを買って重要な問題に気付いた
- 第313回 0歳児がいながら、働く。ベストなやり方は?
- 第312回 パートナーの反対で転職できない問題
- 第311回 YouTubeの再生を止めないために画面を自動でタップする機械を作った
- 第309回 「マジック:ザ・ギャザリング」という深淵の入り口に立った。まだ底は見えない
- この連載の一覧へ