ASCII Power Review 第166回
なんとバッテリーも長持ちでした
GIGABYTE「AERO 16」実機レビュー = Core i9-12900HKの爆速とOLEDで最強ノートだっ!
2022年03月10日 13時00分更新
GIGABYTEのクリエイター向け16型ノートPC「AERO 16」は、インテルの第12世代(Alder Lake)のHプロセッサー、GeForce RTX 3000番台のディスクリートGPU、4K有機ELディスプレーを組み合わせたフラッグシップノートPCである
4K有機ELディスプレーはDCI-P3カバー率100%で、かつ工場出荷前に1台ずつカラーキャリブレーションが実施されており、プロフェッショナルクリエイターの要求に応えるディスプレー品質を実現している。
今回は、Win11Pro / Core i9-12900HK / RTX 3080Ti / RAM32GB / SSD1TB×2という構成の「AERO 16 YE5-94JP948HP」(市場想定価格60万5000円)を試用
最上位は問答無用のCore i9-12900HK+RTX 3080Ti
Thunderbolt 4×2にUSB Type-C×1という構成は好みが分かれる
AERO 16には下記の5モデルがラインナップされている。
・AERO 16 KE4-72JP914HP(市場想定価格28万6000円)
Win11Pro / Core i7-12700H / RTX3060 / RAM16GB(DDR4-3200) / SSD1TB
・AERO 16 XE4-73JP914HH(市場想定価格38万5000円)
Win11Home/Core i7-12700H / RTX3070Ti / RAM16GB(DDR4-3200) / SSD1TB
・AERO 16 XE4-73JP918HP(市場想定価格39万8000円)
Win11Pro /Core i7-12700H / RTX3070Ti / RAM16GB(DDR4-3200) / SSD1TB×2
・AERO 16 XE5-73JP938HP(市場想定価格41万2500円)
Win11Pro / Core i7-12700H / RTX3070Ti / RAM16GB(DDR5-4800) / SSD1TB×2
・AERO 16 YE5-94JP948HP(市場想定価格60万5000円)
Win11Pro / Core i9-12900HK / RTX 3080Ti / RAM32GB(DDR5-4800) / SSD1TB×2
OSはWindows 11 Home/Pro、CPUは第12世代(Alder Lake)の「Core i7-12700H」(Pコア×6+Eコア×8、20スレッド、最大4.70GHz)/「Core i9-12900HK」(Pコア×6+Eコア×8、20スレッド、最大5.00GHz)、ディスクリートGPUは「GeForce RTX 3060 Laptop GPU」/「GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU」/「GeForce RTX 3080 Ti Laptop GPU」、メモリーは16GB/32GB(DDR4-3200/DDR5-4800)、SSDは1TB/1TB×2(PCIe Gen4 x4接続)というバリエーションが用意されている。
これ以外のスペックは共通。ディスプレーは16型サムスン製4K有機EL(3840×2400ドット、16:10、光沢、最大輝度500cd/m²、コントラスト比1,000,000:1、DCI-P3カバー率100%、HDR500 TRUE BLACK対応、リフレッシュレート60Hz、応答速度0.2ms、Pantone認証)。ディスプレー上部にはウェブカメラ(HD)、Windows Hello対応顔認証カメラ、デュアルマイク、照度センサーを内蔵している。
インターフェースは、Thunderbolt 4×2(内1基がUSB Power Delivery対応)、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、3.5mmヘッドセット端子×1を装備。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(11ax)、Bluetooth 5.2をサポートする。
なおインターフェースの種類は少ないが、外付けハブ「AERO Hub USB-C 4 in 1」が同梱されている。このハブを接続すれば有線LAN(RJ45)、USB 3.1 Gen1 Type-A、Mini DisplayPort(4k@60Hz)、HDMI(4K@60Hz)端子を増設できる。GIGABYTEによれば、インターフェースの数を減らしたのは、側面排気口のスペースを増やし、冷却効率を上げるためとのことだ。
本体サイズは356×248.5×22.4mm、重量は2.30kg。バッテリーは99Whのリチウムポリマーを内蔵している。バッテリー駆動時間、充電時間は非公表だ。
AERO 16のインターフェースはThunderbolt 4×2、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、3.5mmヘッドセット端子×1とクリエイター向けとしはかなり割り切った仕様だ。外付けハブで従来のインターフェースが使えるとは言え、本体の端子でUSB Power Deliveryに対応するのが右側面奥の端子ひとつというのも制限となる。処理性能にかかわるスペックは申しぶんないが、インターフェース周りの使い勝手は好みが分かれるというのが率直な感想だ。
「WINDFORCE Infinity冷却システム」と名付けられた冷却機構は、ふたつの59枚ブレードファン、5本のヒートパイプ、大面積放熱フィンで構成されており、底面の吸気口からその一部が透けて見える
ディスプレーは16型サムスン製4K有機EL(3840×2400ドット、16:10、光沢、最大輝度500cd/m²、コントラスト比1,000,000:1、DCI-P3カバー率100%、HDR500 TRUE BLACK対応、リフレッシュレート60Hz、応答速度0.2ms、Pantone認証)
右側面にはThunderbolt 4×2(右がUSB Power Delivery対応)、3.5mmヘッドセット端子×1、左側面にはUSB 3.2 Gen2 Type-C×1を用意。左右排気口がUSB Type-A端子にサイズが似ている。誤挿入に気をつけよう
パッケージには本体以外に、ACアダプター、電源ケーブル、クイックスタートガイド、ワランティーカード×3、クリーニングクロス、AERO Hub USB-C 4 in 1、USB Type-Cケーブル(凹→凸)、ケースが同梱されている
AdobeRGBカバー率は97.9%
DCI-P3カバー率は100.0%と広色域を実測
AERO 16は90キー日本語キーボードを搭載している。キーピッチは実測18.2mm前後、キーストロークは実測1.6mm前後。キーボード面を見るともう少しキーピッチを広げる余裕がありそうだが、冷却機構やスピーカーなどの配置の都合でこれ以上キーピッチを広げられないのかもしれない。「,」「.」「/」「\」キーの幅が狭められている点も気になるが、配置自体にクセはない。慣れればフルスピード近くで文字入力できると思う。
タッチパッドは押圧力が強めに感じられるが、ストロークは比較的浅めで、クリック時に指がずれることはない。面積は実測121×76mmと広めだ。ゲームをプレイしたり、写真をレタッチするような作業以外ではマウスは不要だ。
ウェブカメラはHD解像度ということで、解像感はじゃっかん物足りない。とは言え室内灯下でも明るく、自然な発色で撮影できた。ビデオ会議用途なら十分な画質だ。
さて、特筆すべきなのはディスプレーの画質の高さだ。カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で実測したところ、sRGBカバー率は100.0%、sRGB比は154.1%、AdobeRGBカバー率は97.9%、AdobeRGB比は114.3%、DCI-P3カバー率は100.0%、DCI-P3比は113.6%という値が出た。写真の現像、動画のカラーグレーディングのようなクリエイティブワークをプロクオリティーでこなせるだけのディスプレー品質を備えている。
実測したsRGBカバー率は100.0%、sRGB比は154.1%(左)、AdobeRGBカバー率は97.9%、AdobeRGB比は114.3%(中央)、DCI-P3カバー率は100.0%、DCI-P3比は113.6%(右)
Core i9-12900HK+RTX 3080Tiで超爆速を実現
なのにバッテリー長持ちの理由は?

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