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ASCII Power Review 第151回

最上位の「Core i9-11950H」+「GeForce RTX 3080」をチェックです

「ThinkPad X1 Extreme」実機レビュー = X1の最高モデルは極上PCだった!

2021年11月03日 10時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 レノボは16型ノートPC「ThinkPad X1 Extreme Gen4」を発売した。本製品はTiger Lake-HプロセッサーとGeForce RTXグラフィックスを組み合わせた、ThinkPad究極のフラッグシップモバイルノートPCだ。

 最大約12.8時間のバッテリー駆動時間をうたいつつ、重量は1.8kg台とリアルモバイルノートとして活用できるボディーを実現している。最上級のThinkPadを求めている方にもってこいの一台なのである。今回は「Core i9-11950H」と「GeForce RTX 3080」を搭載した最上位モデルを試用した。

「ThinkPad X1 Extreme Gen 4」27万8784円~

「Core i9-11950H」と「GeForce RTX 3080」を搭載した最上位モデルを試用した

90Whのバッテリーを内蔵 重量は1.8kg台

 「ThinkPad X1 Extreme Gen 4」は主要パーツとして下記が用意されている。メモリーについては16GBと32GBで1枚挿しと2枚挿しを選べ、64GBでは2枚挿しとなる。またストレージはPCI Gen3 x4接続とPCI Gen4 x4接続のSSDが用意されており、デュアルストレージ構成もカスタマイズで選択可能だ。


・OS
Windows 10 Home 64ビット
Windows 10 Pro 64ビット


・CPU
Core i7-11800H(8コア16スレッド、2.30~4.60GHz)
Core i7-11850H(8コア16スレッド、2.50~4.80GHz)
Core i9-11950H(8コア16スレッド、2.60~5.00GHz)

・ディスクリートGPU
GeForce RTX 3050 Ti
GeForce RTX 3060
GeForce RTX 3070
GeForce RTX 3080


・メモリー
8GB/16GB/32GB/64GB


・ストレージ
256GB/512GB/1TB/2TB


・ディスプレー
16型WQUXGA(3840×2400ドット、600cd/m²、AdobeRGB 100%、マルチタッチ対応)
16型WQUXGA(3840×2400ドット、600cd/m²、AdobeRGB 100%)
16型WQXGA(2560×1600ドット、400cd/m²、sRGB 100%)


・カメラ
 FHD 1080pカメラ(IRカメラ、プライバシーシャッター付き)
 FHD 1080pカメラ(プライバシーシャッター付き)

・キーボード
 日本語/英語
 

 これ以外のスペックは基本的に共通。インターフェースは、Thunderbolt 4×2、USB 3.2 Gen1 Type-A×2(内ひとつはPowered USB)、HDMI×1、SDメモリーカードスロット×1、3.5mmヘッドセット端子×1、電源端子を用意。

 ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(11ax)とBluetoothに対応する。生体認証は標準で電源ボタン一体型指紋認証センサーを搭載し、モデルによって顔認証カメラ(IRカメラ)も併載されている。

 サイズ/重量は、マルチタッチ対応モデルが359.5×253.8×18.2mm/1.86kg、マルチタッチ非対応モデルが359.5×253.8×17.7mm/1.81kg。90Whの4セルリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は前述のとおり最大約12.8時間(JEITA2.0基準)と謳われている。

 CPU、ディスクリートGPUを搭載し、90Whのバッテリーを内蔵しつつ、ボディーの重量は1.8kg台だ。昨今、0.6kg台のノートPCも存在するが、パフォーマンスを重視したマシンとして、「ThinkPad X1 Extreme Gen 4」も紛れもないモバイルノートPCだ。

ボディーはMIL規格の12項目のテストと、200項目以上のLenovoの品質チェックをクリアーしている

ハイパフォーマンスなCPU、ディスクリートGPUを効率的に冷やすために吸気口は大きく確保されている。また、大型冷却ファンがふたつ透けて見える

アスペクト比は16:10とやや縦長で文書などで前後の見通しがいい

キーボード左右の特等席にはDolby Atmos対応のステレオスピーカーを内蔵。音量、音質とも申し分なく、映画やミュージックビデオを高いクオリティーで楽しめる

本体前面(上)と本体背面(下)

右側面(上)にはSDメモリーカードスロット×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×2(内ひとつはPowered USB)、セキュリティーロックスロット×1、左側面(下)には電源端子、Thunderbolt 4×2、HDMI×1、3.5mmヘッドセット端子×1が装備されている

ディスプレーの最大展開角度は、ThinkPadのアイデンティティーを継承し、もちろん180度となっている

パッケージには本体、ACアダプター、電源ケーブル、説明書類が同梱

ACアダプターのコード長は実測160cm、電源ケーブルの長さは実測177cm

ACアダプターの型番は「ADL230SDC3A」。仕様は入力100-240V~3.5A、出力20V 11.5A、容量230W

本体の実測重量は1972g

ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測893.5g

キーボードは最高峰
ディスプレーはRAW現像をプロレベルでこなせる

 まずキーボードについては「最高峰」の一言で済ませたくなるほど快適だ。キーピッチは実測19.2mm、キーストロークは実測1.5mmと数値的には特筆することはないが、とにかく打鍵感が絶妙で、打鍵音も静かに抑えられている。また、すべての文字キーが等幅に揃えられており、Tab、CapsLock、Shift、Enterキーも大きめ。Spaceキーはやや幅が狭いが、個人的には十分許容範囲。まるで楽器を想起させるようなキーボードなのである。

 電源ボタンは指紋認証センサー一体型で、かつ電源オフの状態でも押した瞬間に指紋をスキャンするので、Windowsのロック解除前に再びタッチする必要はない。さらに、顔認証カメラ(IRカメラ)搭載モデルであれば、ディスプレーを開けば顔認証でロック解除される。パスワードやPINをまったく意識することなく利用可能だ。

 今回試用したモデルには16型WQUXGA IPS液晶(3840×2400ドット、600cd/m²)が搭載されていたが、カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「Color AC」で計測したところ、AdobeRGBカバー率は99.4%、AdobeRGB比は107.2%というスペック通りの広色域を確認できた。プロクオリティーのRAW現像などにも利用できる広色域を備えているのである。

キーピッチは実測19.2mm

キーストロークは実測1.5mm

キーボードバックライトは明るさを2段階に調節可能

タッチパッドは全体が沈み込むダイビングボード構造を採用しており、面積は実測115×68mm

電源ボタンは指紋認証センサー一体型。電源オフでも押した際に指紋がスキャンされ、そのままWindowsにログインできる

FHD 1080pカメラは標準でプライバシーシャッターを装備。今回借用したモデルにはIRカメラも搭載されていた

Windows 10標準のカメラアプリで撮影(HDRオン)。室内灯下でも自然な発色で撮影できる

WQUXGAモデルには600cd/m²、WQXGAモデルには400cd/m²と高輝度なIPS液晶パネルが採用されており、映像、画像を鮮やかに表示できる。またDolby Visionに対応しており、HDRコンテンツを再生可能だ

実測したAdobeRGBカバー率は99.4%、AdobeRGB比は107.2%。ほぼスペック通りの広色域を確認できた

Core i9-11950H&GeForce RTX 3080搭載機としては性能は抑えめ?

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