金縛りの原因は“睡眠麻痺”にあり?
「おわかりいただけただろうか……」というフレーズでおなじみの、怪奇現象や超常現象を扱うテレビ番組。不意に写真や動画に現れる、正体不明の不気味な存在に「ふおおっ!」とビックリはしますが、どうしても当方、静止画や動画の編集を生業としているだけに、「これ、レイヤー別にしてなじませたら写真と合成できるんじゃね?」とか「これタイムライン別にしてここだけちょっと透明度を編集したら同じようなものできそうじゃね?」と思ってしまいます。心霊現象と呼ばれているこれらの不思議かつ恐怖を感じてしまう現象に科学が追いついたのか、はたまた科学がこのような現象の再現をできるようになったのか、真実はだれもまだわかりませんが……。いかんせん、物理法則や自然の法則を逸脱した現象を目の前にすると誰だって恐ろしいものがあります。
そんな人間を恐怖に陥れる心霊現象ですが、生物や科学のメカニズムで説明できる心霊現象も中にはあります。科学の力でこれまでの不思議をあかすと、なんだかネタばらしのようでションボリしてしまいますが、それだけ科学が進歩したってことですね! 今回は夏も終わりということで、“科学で説明できる心霊的な現象”をお送りしたいと思います。が、あくまで科学で説明できるというだけで、実際は本当に霊が……とかもあるかもしれません。こればっかりはわかりませんね!
科学で説明できる心霊的な現象、その代表的なものに“金縛り”があります。寝ていると突然体が動かなくなるアレですね。意識ははっきりしているのに体が動かない、実際私も年に数回体験する現象です。霊に動きを封じ込められたかっっっ! と思いたいところですが、実際は“睡眠麻痺”と言われています。
睡眠には、“レム睡眠”と“ノンレム睡眠”の2種類があり、いずれも体は脱力状態、つまり休まっている状態ですが、脳の覚醒状態に違いがあります。前者は脳が覚めている状態、後者は脳も眠っている状態です。夢はこのレム睡眠のときに見ているのですね。人は眠るとき、通常ノンレム睡眠から入り、この2つの状態を、だいたい90分おきに繰り返し、目覚めます。
が、何らかの原因で、睡眠がノンレム睡眠ではなく“レム睡眠”からスタートすると、いわゆる金縛りの状態を引き起こしやすくなります。脳は起きていて、体は寝ている、そしてそのタイミングで覚醒すると……そう、体が動かないのです。目は覚めているのに、体の調節機能が目覚めていないため、動けないんですね。実際金縛りにあった人はわかると思いますが、これが実に不快感満載なんですよ。また、体が動かないと気付く前に、ザワザワザワという低い音が聞こえるときがあったり、目を閉じているのに室内が見えたりして、コレ、何にも意識していなくて、科学の知識もないと、「あかん! これ霊やん!」って思ってしまう要素満載ですよね? 実際、覚醒前に幻聴が聞こえたり、夢に身近な風景を見たりするのも、この睡眠麻痺の特徴のようです。個人差はあるようですけどね。
この睡眠麻痺が起こる原因はいろいろあるようですが、とりわけ日中に有酸素運動をしたときなどに起こりやすく、睡眠不足やストレスでも起こりやすいそうです。
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