ASCII Power Review 第62回
NECのテレパソはいまどうなっているのかな??
LAVIE Home All-in-one 実機レビュー = できることの合計でバーゲンプライス!
2020年02月21日 13時00分更新
NECパーソナルコンピュータは、「リビングルームに設置するメインPC」というコンセプトで開発されたテレビチューナー内蔵オールインワン型パソコン「LAVIE Home All-in-one」を1月21日に発表、2月13日に販売を開始した。
音声でのコントロール機能を充実させたうえで、画面全体をスピーカーにして狭額縁デザインを実現。まさに「最新テレパソ」として大幅進化を遂げたモデルだ。注目機能、スペック、外観チェック、パフォーマンスについてレビューしていこう。
画面全体をスピーカー化
音声操作を拡充した「LAVIE AIエージェント」を搭載
「LAVIE Home All-in-one」は正面から見るとフツーの薄型テレビに見える。それを実現したのが、液晶パネルを振動させて音を鳴らすことでスピーカーとして機能する「Crystal Sound Display」。ミュージックビデオなどを視聴するとほぼ顔の位置から声が再生されるので、非常に深い没入感、高い臨場感を得られるぞ。
音質的にもヤマハ製「AudioEngine」が採用されており、高音から低音まで全域に渡って、360度の広がりがあるサウンドを楽しめる。ただ最大ボリュームはもうちょっと大きくてもいいと感じた。これ以上音量を大きくすると、振動が大きくなりすぎるのかもしれない。
狭額縁ディスプレーを実現するためのもうひとつの工夫がプッシュイン・プッシュアウト方式のWebカメラ&内蔵マイクユニット。見た目がすっきりとする構造だが、収納してしまえばWebカメラが物理的に隠れるのでセキュリティー上も安心だ。
ちなみに4つのマイクによる「遠距離対応マイク」も一緒に隠れるが、マイクを収納した状態でも8畳ぐらいの部屋では普通の声量で音声認識可能だった。プライバシーを重視するなら、収納時にマイクを回路的に遮断するような機構があってもいいかもしれない。
「LAVIE Home All-in-one」の売りは音声操作を拡充した「LAVIE AIエージェント」。記事執筆時点で「LAVIE AI設定ユーティリティ」の「音声入力の例」のリンクが切れているので、どのような音声コマンドが用意されているのか不明だが、筆者が試した限りでは下記のような音声コマンドを利用できた。
●音声コマンドの例
「ラヴィ、起きて」
「ねえラヴィ、パソコンを終了して」
「ねえラヴィ、いつものアプリ」
「ねえラヴィ、テレビをつけて」
「ねえラヴィ、テレビを終了して」
「ねえラヴィ、テレビを録画して」
「ねえラヴィ、録画を停止して」
「●チャンネルに変えて」
「ねえラヴィ、録画した番組を表示」
「ねえラヴィ、再生を一時停止」
「ねえラヴィ、再生を再開」
「ねえラヴィ、カメラを起動」
「ねえラヴィ、カメラを終了」
「LAVIE AIエージェント」はいまどきのスマートスピーカーと比べると融通がきかないというのが正直な感想。たとえば「パソコンを終了して」の代わりに、「パソコンを切って」や「パソコンをシャットダウンして」という音声コマンドは利用できない。もう少し多くの言い回しに対応するように音声コマンドが拡充されることに期待したい。
ユニークなのが顔認識と連動して設定できる「自動起動アプリの設定」機能。ここには任意のウェブサイトのURLまたはアプリを設定可能で、たとえば「ラヴィ、起きて」という音声コマンドで「LAVIE Home All-in-one」を起動したあと、Webカメラに顔を向ければ設定したウェブサイトまたはアプリが自動的に起動する。特定の情報にアクセスしたい、決まった作業にすぐ取り掛かりたいという方にとって便利な機能だ。
ただし、誰の「ラヴィ、起きて」という言葉でも反応してしまうし、自動サインインするためにはパスワードを登録しておかなければならない。本機能を利用する際には専用のアカウントを作成し、機密性の高い情報は別アカウントで運用するなどの注意が必要だ。
テレビパソコンとしては、地上デジタル・BSデジタル・110度CSデジタル放送対応のダブルチューナーが搭載されており、2番組の同時録画が可能。またブルーレイディスクドライブ(BDXL対応)で映画コンテンツを鑑賞したり、HDMI入力端子に接続した家庭用ゲーム機で最新ゲームを楽しめる。1枚の画面だけで、ウェブ、テレビ番組、映画ソフト、ストリーミング、ゲームなどの全コンテンツを享受できるわけだ。
カタログモデルは全4モデル
内1モデルはチューナーなし
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