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週替わりギークス 第73回

女の子に理系に興味を持ってもらうにはどうしたらいいのか

2018年05月15日 17時00分更新

文● 五十嵐美樹

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サイエンスショーの様子

リケジョブームと現場の違い

 科学のお姉さんこと五十嵐美樹です。エンジニア職を経験後、子どもの頃から科学工作が好きだったので、現在は科学のお姉さんとして科学の楽しさを伝えるべく活動中です。主に全国各地で科学実験教室やサイエンスショーを開催しています。

 今回は女の子に向けた理系進路選択の支援活動のお話をしたいと思います。

 私が「ミス理系コンテスト」というイベントでグランプリを獲った2013年頃、すでに “リケジョ”という言葉が広がっていました。

 しかし、科学実験教室や講演会では、参加者の女の子たちや保護者のみなさまから「理系に進んだ後のイメージがわかない」「男の子が多くて少し不安」といった、理系女性の進路などに関する相談を受けることも少なくありませんでした。

 実際、私が所属していた学科(理工学部物理学専攻)も男女比が9:1で男子生徒の割合が多かったですし、エンジニア職のときも同じ部署に女性は私のほかにもう一名のみ。ロールモデルに出会う機会は多くなく、キャリアを想像することは容易ではありませんでした。

 では、そもそも算数や理科に対するイメージで、男女の差があるものなのでしょうか。

理系に対する意識の男女差

 少し前になってしまうのですが、内閣府が発表した調査(参照元)では小学5年生の時点で、理系分野に対するポジティブなイメージをもつ割合に男女の差があることが明らかとなりました。またその差は、中学2年生になるとさらに拡大していることがわかりました。

 理科・算数に対して、「この科目の勉強が好きだ」「この科目の勉強は、受験に関係なくても大切だ」「将来、この科目の勉強を生かした仕事をしたい」いずれの質問に対しても「そう思う」と回答する割合は男子の方が多いということです。

 小学5年生の私といえば、おじいちゃんの家で黙々と科学工作をして「女の子なのに工作が好きなのね」と少し珍しがられていました。動く「栗星人」を開発すべく、栗に桐で穴をあけようとして指をケガして怒られていたような年齢です。

 こんな女の子を珍しがらずに受け入れて認めてもらえる場所があったら、あるいは早いうちから実験の楽しさを知ってもらえたら、もっと理科に対するイメージも前向きになっていただろう。そう思い、小学生の女の子たちを集めて科学実験教室を開催しました。

小学生の女の子を対象とした科学実験教室

 科学実験ワークショップでは、能動的に学べるようなアクティブラーニングを取り入れた紫キャベツ溶液実験を実施し、理系分野のお仕事紹介をしました。

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