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ソフトバンクのIoT:活用事例

「稚内市バイオエネルギーセンター」の安定稼働に、カウベルエンジニアリングと1NCEが貢献

三菱化工機が「NailEdge」でプラントの“後付けIoT化”に成功 GX事業の拡大を支える

文●大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

提供: ソフトバンク

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データをリアルタイムに可視化するアプリケーションも開発

 三菱化工機がNailEdgeを選んだ理由はもうひとつある。NailEdgeを開発するカウベルエンジニアリングが、IoTデータを可視化するアプリケーションの受託開発も手がけていたからだ。

 「PoCで必要な計測値が取得できることを確認したあと、1NCEのプラットフォームに蓄積されるデータを毎回ダウンロードするのが面倒だという意見が出てきました。そこで、カウベルさんにいい方法がないかと相談させていただきました」(畑氏)

三菱化工機 DX推進部 BIT課長の畑氏

 要望を受けて、カウベルエンジニアリングでは、1NCEのプラットフォームからデータを取得し、Microsoft Azure上でリアルタイムに可視化するアプリケーションを開発した。畑野氏ら運用現場の意見、三菱化工機の技術部門の意見を取り入れながら、開発にはトータルで1年ほどかかったという。

 「開発を進めるうちに、弊社内から『こういう形でデータが見えると便利そうだ』『こういうやり方もできるんじゃないか』と次々に意見が出るようになり、最終的にはものすごい量のお願いをすることになってしまいました」(畑氏)

カウベルエンジニアリングが開発した「バイオガスプラント運転支援システム」の画面イメージ(データはダミー値)。複数のプラント管理指標を経時的に可視化している

バイオガスプラントの安定稼働に貢献、管理者も「安心して眠れる」

 稚内市バイオエネルギーセンターでは、バイオガスプラントの中枢部分であるメタン発酵槽に、合計3台のNailEdgeを設置している。1台あたり2つの計器を接続し、発酵槽の供給側/排出側で液温、pHなどのデータをリアルタイムに監視できるようにして、稼働の安定化を図っている。

 「異常を早期に発見し、早期に対応できますから、安定稼働と業務の改善につながっています。また事務所だけでなく、自宅でも管理指標が見られるようになったので、寝る前に確認して『ああ、大丈夫だな』と安心して眠れていますね(笑)」(畑野氏)

 畑野氏は、今後も取得する管理指標を増やし、多くのデータを掛け合わせて分析することで、さらなるプラントの安定稼働につなげていきたいと述べた。

 また相川氏は、同社が構築/提供するほかのプラントや産業機械にも、NailEdgeを用いたIoTの仕組みを横展開できるのではないかと語った。

 「今回のバイオガスプラントもそうですが、通信速度が限定的でも構わない、数値の測定頻度が1日10回程度で済むような用途であれば、この仕組みがベストプラクティスになるだろうと考えています」(相川氏)

* * *

 三菱化工機がGX事業の成長を加速するには、既存の自社技術を深化させるのと同時に、新たな技術を取り入れることも必要になる。相川氏はそう説明した。

 「GX事業を拡大していくうえでは、既存の自社技術に新たな技術を組み合わせ、課題解決を図る場面も多く出てくるでしょう。カウベルさんのNailEdgeも、そうした技術の1つになるものと期待しています」(相川氏)

 手のひらに載る小さなNailEdgeと、そこに組み込まれた1NCEが、三菱化工機の大きなビジネス変革を支えていく――。やがてはそんな未来が訪れるのかもしれない。

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