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ソフトバンクのIoT:活用事例

従来の売り切り型モデルから、クラウド付加サービス提供の扉を開いた「ALEX」

もうすぐ100周年! 革新を続けるアマノのタイムレコーダーは「1NCE」搭載で未来を創る

文●大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

提供: ソフトバンク

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「部品のように扱える」1NCEの発見がブレイクスルーをもたらす

 ここでブレイクスルーとなったのが、1NCEの“発見”である。

 アマノ社内には要素技術の調査部門があるが、ある日、TimeP@CKの事業企画部門に「これは使えるんじゃないか」と紹介されたのが、1NCEだったという。検討したところ、1NCEの通信サービスは、買い切り型のTimeP@CKとの相性がとても良いものだった。

 1NCEは、170以上の国と地域で、IoT製品の開発/運用管理を支えるソフトウェアおよびコネクティビティプラットフォームを提供しているサービスだ。10年間で合計500MBのデータ容量(期間/データ容量ともに追加契約可 ※注)を、2000円の利用料と、1枚あたり200~400円のSIMカード代だけで利用できる(いずれも税抜、送料別)。製品に組み込んで販売すれば、エンドユーザー側での回線契約は必要なく、クラウドサービス利用料以外の料金もかからない。この1NCEを発見したことで、これまでモバイル通信対応をはばんでいたハードルが消え去った。

※注:後述するとおり、タイムレコーダーは長年にわたって利用されるケースが多い。ALEXの通信機能も、10年以上にわたって利用できる仕組みが用意されている。

 技術開発を担当した川畑氏は、1NCEの通信サービスは「部品のように扱える」「製品ライフサイクルが長い製品でも契約を気にせず使える」のが大きなメリットだと評価する。

 「お客さまにご購入いただいたタイムレコーダーは、一般的には5年から6年以上使われます。1NCEであれば、製品としての利用期間をカバーできる長期利用前提のプランですので、製品に組み込んだ“使い切りの部品”の1つという扱いですね。長期利用が前提の製品でも、通信の契約や設定を意識する必要がなく、電源をつなげばすぐに使えるようになるのは、お客さまにとっては使いやすいですし、われわれもありがたいところです」(川畑氏)

 さらに、Wi-Fiのようにユーザーが接続設定をしなくてもインターネットにつながるため、クラウドの付加サービスが利用しやすくなる。1NCEがソフトバンクを含むマルチキャリア対応でカバレッジエリアが広く、つながりやすい点も好都合だった。

 「ほかのサービスも調べて比較しましたが、やはり他社は料金が高額になり、10年契約も困難でした。また、10年を超過する利用も弊社側の仕組みで延長できることが分かり、結果的に“1NCE一択”でしたね」(川畑氏)

アマノ 川畑幸広氏

モバイル通信の内蔵で、クラウド付加サービスの提供も可能に

 こうした背景から、TimeP@CKシリーズの最新モデル・ALEXでは、1NCEによるモバイル通信の搭載と合わせて、新たなクラウドサービスも提供されることになった。ALEXの打刻データをクラウドで収集し、多数の拠点から出退勤データを集める業務を効率化するサービスだ。

 「多数の事業拠点がある会社だと、毎月の出退勤データを回収する業務は大変です。従来は、各拠点の担当者がタイムレコーダーからパソコンにデータを吸い出し、それをメールで送るという、面倒な作業が必要でした」(田中氏)

 ALEXの場合、従業員がカードで打刻すると、そのデータをすぐさまクラウドへと自動送信することができる。この方法ならば、遠隔地にいても打刻の状況をリアルタイムで確認することができ、もちろんデータをまとめてダウンロードすることも可能だ。

 アマノでは、この新たなクラウドサービスの開始に合わせて、オフィス外からスマートフォンで出退勤記録ができる「Web打刻」機能も追加し、包括的な有償サービス(タイムパッククラブ)をスタートさせている。利用するかしないかはユーザーの判断だが、便利な付加サービスが提供できれば、顧客の満足度向上につなげることができる。

ALEXがモバイル通信(LTE)機能を搭載したことで、遠隔拠点の出退勤データもクラウド経由で回収できるようになった

 これからの展開についても、やはりクラウドサービスの拡充が大きな鍵を握っているようだ。田中氏は、タイムレコーダーのデータがクラウドに集まる仕組みを作れたことで、新たな展開が期待できると話した。

 「ALEXは、標準機能だけで、中小企業向けのタイムレコーダーに必要な勤怠管理機能を満たしています。ですから、これからクラウドで提供する付加機能は、勤怠管理に限定されないものも出てくると思います。たとえば、最近のトレンドであるAIとタイムカードを結びつけることも考えられるでしょう」(田中氏)

 国産タイムレコーダーの誕生から、もうすぐ100年。長い歴史を経てもなお革新を続けるアマノを背後から支えるのは、1NCEのプラットフォームだった。

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