1NCE、ポケトークにも採用の10年間2000円でIoT機器をつなぐ「1NCE IoTフラットレート」をCOMPUTEXで展示

文●ジャイアン鈴木 編集●北村/ASCII

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 COMPUTEX TAIPEI 2026の1NCE(ワンス)ブースでは、IoT機器向け通信サービス「1NCE IoTフラットレート」と、その採用製品が展示されていた。スマートフォン向けの大容量通信ではなく、センサーや位置情報端末などが少量のデータを長期間送信する用途に特化したサービスだ。

COMPUTEX TAIPEI 2026の1NCEブース

 1NCEはドイツで2017年末に設立され、2018年8月に開始したサービス。ソフトバンクは2022年4月に1NCEへ出資し、日本を含むアジア太平洋地域の19ヵ国・地域における独占販売権を取得し、同年10月26日から日本国内で「1NCE IoTフラットレート」の販売を開始している。

 日本では通信料2000円にSIMカード代を加えることで、最大10年間、合計500MBのデータ通信と250通のSMSを利用可能だ。月額料金が発生しないプリペイド方式で、物理SIMに加えてeSIMにも対応。世界170以上の国と地域で利用でき、多くの地域では複数の通信事業者へ接続できるため、国ごとにSIMを用意したり、追加契約する手間も省ける。回線状態を確認する管理ポータルやAPIも料金に含まれており、容量が足らなくなった場合は追加購入も可能だ。

少量のデータを長期間送信するIoT機器向けのフラットレートを訴求

 サービス開始から約8年が経過した現在、導入企業は3万社以上、接続製品は4000万台を超えたと謳われている。ブースには、電気、ガス、水道の使用量を遠隔送信するスマートメーター、街路灯の監視装置、車両やコンテナの位置を追跡する端末、決済機器などが採用例として展示されていた。いずれも常時大容量通信を必要とせず、少量のデータを送り続けたい製品であり、通信費を製品原価に組み込みやすい1NCEの料金体系と相性がいいわけだ。

遠隔監視、位置追跡、スマートデバイスなどが1NCEの主な採用分野

 たとえばATrackの「AS700」は、コンテナやトレーラー、建設機械などに取り付ける太陽電池に搭載する追跡端末だ。現在地や機器の状態を遠隔で把握でき、電源を確保しにくい屋外でも長期間運用できる。

太陽電池を搭載したATrackの追跡端末「AS700」

 このほか、ガスメーターに後付けして検針データを送る通信ユニットなど、既存設備をIoT化する製品も展示されていた。

既存のガスメーターに通信機能を追加するIoTユニット

 日本のユーザーにもっとも身近な採用例が、AI通訳デバイス「POCKETALK S2」である。ポケトークは1NCEの通信基盤を採用し、対応エリアを従来の144ヵ国・地域から170ヵ国・地域以上へと拡大した。水道メーターや物流機器の裏側を支える業務用サービスと思いきや、海外旅行などでおなじみのポケトークにも入っている。1NCEは、ほかにも私たちの身近な機器に、気づかぬうちに働いてくれているのかもしれない……と気付かされた展示であった。

1NCEの通信基盤を採用したおなじみのAI通訳デバイス「POCKETALK S2」

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