直販営業とエンジニアを3年間で倍増へ、統合OS基盤とAIセキュリティの訴求も
FortiGateの圧倒的シェアをサプライチェーン防御に生かす フォーティネット 2026年度事業戦略
AIセキュリティ:組み込む・守るの両面でAI活用の急拡大に対応
最後は、FortiOS 8.0でも強化された「AIセキュリティ」だ。同社では、フォーティネット製品にAIを組み込む「AI for Security」と顧客のAI利用を保護する「Security for AI」の両面でAI実装を進めている。
AI for Securityにおいては、攻撃者側のAI活用に対抗すべく、日々のオペレーションを自動化し、脅威の検知力を高める「AIレディ」なセキュリティ運用の実現を目指している。
各製品には、セキュリティ運用向けのマルチエージェント「FortiAI-Assist」が組み込まれ、一次、二次対応まで自律実行する環境が整備されている。与沢氏は、「特にSOC(Fortinet SOC Platform)においては、オペレーションが効率化されることで、結果、高度な防御を推進できる」と強調する。
一方のSecurity for AIについては、シャドウAI対策のためのAIアプリケーションの可視化・制御に加え、LLMやMCPといったAIコンポーネントを保護するための機能を強化してきた。例えば、悪意あるプロンプトは「FortiAIGate」でサニタイズ(無害化)し、MCPによるAPIの呼び出しも「FortiWeb」でポリシー適用する。OWASPが策定した「LLMのTop10リスク」にも対応するAIセキュリティを提供している。
サプライチェーン経営を実現するバリュープロポジション
最後に、副社長執行役員である竹内文孝氏より、サプライチェーン経営の実現における、フォーティネットの「5つの提供価値」について補足がなされた。
「サプライチェーンを構成する一つひとつの企業や工場、生産現場の情報をつなげることが、サプライチェーン経営の源泉。しかし、それが阻害された途端に価値の創出は難しくなる。情報流通を安定運用するための仕組みとして、サプライチェーンを狙う脅威を常に監視し、自律的に制御できるネットワークセキュリティの基盤が必要になる」(竹内氏)
1つ目の価値は、「セキュリティ対策の平準化」だ。上述したFortiGateの圧倒的な市場シェアとパートナー体制を活かし、共通基盤として「運用の民主化」を推進できる。2つ目は、「運用の統合と簡素化」だ。ネットワークからクラウドまで、単一のFortiOSでシームレスに統合管理できるため、日々の運用だけではなくエンジニア対応も簡素化され、変化に強いガバナンスを構築できる。
3つ目は、「投資対効果」だ。同社のハードウェアは、独自のASIC(セキュリティ専用プロセッサ)によって、高速処理と低消費電力を両立。広帯域性が求められるAI時代においても、TCOを抑制して、持続可能な経営を支える。4つ目は、「防御の即応性と一貫性」だ。FortiGuard Labsによるグローバルレベルの脅威インテリジェンスが、FortiOSを通じて即時適用。ハードウェアから脅威インテリジェンスまでを自前で揃えているため、一貫性のある即応体制が整えられる。
最後は、「AIによる自律型防御と意思決定の迅速化」だ。AI時代において新たなリスクが登場する中、それらをアジャイルに対応して、リスクがまだ小さな段階で食い止め、DXを停滞させない情報流通基盤を実現する。
竹内氏は、「ネットワークはいまや、サプライチェーン全体の価値を担保する重要な要素になっている。このネットワークの中で生じた小さな異常を素早く察知し、制御・改善して、説明責任まで確保する。こうしたサイクルを回し続けられるネットワークとセキュリティを展開し、そこに最新のAI技術も組み込んでいきたい」と締めくくった。
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