業種別に多数のソラコムIoT採用事例も紹介、「ワイヤレスジャパン 2026」出展ブース

“通信量96%削減”も! ソラコムが「組み込みIoT」や「フィジカルAI」での取り組みを紹介

大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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ソラコム(SORACOM)のブースでは、最新技術と多数の導入事例をアピール(小間番号:W-5)

 現在、東京ビッグサイトで開催中の「ワイヤレスジャパン×ワイヤレス・テクノロジー・パーク 2026」(2026年5月27日~29日、主催:リックテレコム)。

 ソラコム(SORACOM)の出展ブースでは、同社が積極的に提案している「組み込みIoT」や「フィジカルAI」における最新技術やプランの紹介、そして多数の国内外事例の紹介などがあり、大勢の来場者でにぎわっていた。

 ソラコムはエンドトゥエンドのIoTプラットフォームを提供する通信事業者だ。IoT回線/SIMだけでなく、クラウド型カメラ「ソラカメ」やGPSトラッカー、IoTゲートウェイをはじめとするIoTデバイス、データ変換/可視化/分析や通信セキュリティなど多様な付加サービスを提供している。今年1月には、契約回線数が900万回線を突破したことを発表した(関連記事:ソラコム、900万回線突破!AI時代のIoT基盤として進化を加速)

 組み込みIoTとは、製品の開発/出荷時からIoT機能を組み込んで提供するアプローチのことだ。後付けではなくあらかじめ製品に組み込むことで、旧来の製品販売モデルから「継続的なサービス提供モデル」へのビジネス転換が可能になるほか、出荷後に製品のソフトウェアをアップデートして機能やサービスを強化することもできるようになる。

 ソラコムによると、近年はこの組み込みIoTの需要が非常に増えているという。ソラコムのテクノロジー・エバンジェリスト、松下享平氏は「当社でも、組み込みIoTによって事業がドライブすると言い始めている。製品にIoTを組み込んだ状態で販売することで、販売後も“お客さまとつながる”ことができる」と表現する。つまり、継続的な顧客接点の実現だ。

 IoTをビジネス化するうえでは、通信量や消費電力のわずかな差も大きなコストと収益の違いになってくる。そこでソラコムでは、クラウドサービスのSORACOM Beamにおいて「通信量96%削減」「消費電力29%削減」を実現した(数値は同社調べ)。具体的には、通信の暗号化処理をデバイスではなくクラウド上のIoTプラットフォームで代行することにより、デバイス~クラウド間の通信量を大幅に削減し、暗号化処理にかかる消費電力もなくすという仕組みだ。

 これと同じように、認証処理をクラウド側で行うこともできる。デバイスの消費電力を減らせるだけでなく、たとえば認証方式を変更したい場合などにも、クラウドでの変更だけで済むため有用だ。

 もうひとつ注力しているフィジカルAI領域については、これからカメラ映像をクラウドに送信してAIで処理したり、エッジデバイスに大規模な(大容量の)AIモデルを配信したりするケースが増えるため、これまで低容量通信が主流だったIoTでも大容量通信が必要になると考えているという。

 こうした用途向けに、ソラコムでは新たにテラバイト級の通信容量への対応も発表している(関連記事:SORACOM Discovery 2025 基調講演レポート)

 「カメラからHD動画をクラウドに送信し続けると、1カ月間でだいたい450GBくらいの容量になる。言い方を変えると、そのくらいの容量を引き受けられるLTE/5Gの通信サービスさえあれば、HD映像を常時AIに学習させることができることになる。また、映像の高精細化だけでなく、カメラ台数の増加というトレンドも通信容量増加の要因だ」(松下氏)

 なお、エッジではなくクラウドでAI処理を行い、デバイスの制御を行うようなケースでは、通信のレイテンシが問題視されがちだ。しかし実際には、非力なエッジデバイスでの推論処理がレイテンシよりも時間を費やしてしまうケースもあるため、総合的に考えるとクラウド側の処理で十分な場合もあると、松下氏は指摘した。

クラウド上のLLMで制御されたデモ用ロボットも展示。フィジカルAIでも、クラウド側で処理するほうがリーズナブルなケースもある

そのほか、多数のソラコム採用事例が業種別に分類され、壁一面に展示されている

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