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「Zoom Experience Day」開催、NTTドコビジ・奈良市・アルバルク東京が登壇

Zoom年次イベントが示した新たな方向性 「“会話を行動に変える”AIプラットフォームに」

文●大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 「Zoomは“会話を行動に変える”AIプラットフォームになった」――。

 ZVC JAPAN(Zoom Communications日本法人)が2026年4月14日、東京で年次カンファレンス「Zoom Experience Day」を開催した。同イベントでは、コミュニケーションプラットフォームという枠にとどまらず、組み込まれたAIとコミュニケーションデータを活用してビジネスを変革していく最新のZoomの姿が、さまざまな角度から披露された。

 オープニングキーノートには、ZVC JAPAN 代表取締役会長兼社長の下垣典弘氏のほか、NTTドコモビジネス(旧 NTTコミュニケーションズ)、奈良市、プロバスケットチームのトヨタアルバルク東京がそれぞれ登壇し、「AI時代のコミュニケーション」をキーワードとした導入事例の紹介や、新たなZoom連携ソリューションの紹介を行った。

ZVC JAPAN 代表取締役会長兼社長の下垣典弘氏、NTTドコモビジネス 常務執行役員 ソリューション&マーケティング本部長の本髙祥一氏

奈良市長の仲川げん氏、トヨタアルバルク東京 代表取締役社長の林邦彦氏

奈良市長の仲川氏は、ZoomのAIコンタクトセンター導入による市役所の「電話対応業務」変革ビジョンを紹介した

「会話を行動に変える」Zoomが目指す“System of Action”とは

 Zoom Experience Dayは、セッションやデモ展示を通じて、AI機能が組み込まれたZoomの最新プロダクトや最新テクノロジー、関連ソリューションを“体験・体感”できるイベントと位置づけられている。

 冒頭のあいさつに立ったZoomの下垣氏は、「今回のExperience Dayは1000人規模を予定していたが、それを大きく上回る2000人超の参加申込があった」と明かした。オープニングキーノート会場は満席となり、サテライト会場として追加で2つのホールが用意された。

Zoomおよびパートナー各社がデモ展示を行うExpo会場も、多くの来場者でにぎわっていた

 下垣氏が繰り返し強調したのは、「現在のZoomはビデオ会議という枠を大きく飛び出し、“会話を行動に変える”AIプラットフォームになった」というメッセージだった。

 つまり、コミュニケーション基盤として会議や商談、接客といった“会話”を支えるだけでなく、組み込まれたAIが会話の内容を記録・要約し、そこから得たインサイトから、組織の意思決定や課題解決のための“行動”へと導くという意味だ。具体的な行動が促されることで、業務生産性と収益の向上、顧客満足度やロイヤルティの向上といったビジネス成果へとつながる。

 現在のZoomはそうした“System of Action”、つまり、あらゆる会話を起点にアクションを促すシステムを志向しているという。

 「皆さんが日々のビジネスの中で、Zoomや電話、チャット、メールを使って会話をする理由は、何かを決めたい、相談したい、解決したいといった“目的”があるからだ。Zoomは、そこまでを効率的に実行できるプラットフォームになっている」(下垣氏)

AIを組み込んだ現在のZoomは、業務プロセスにおける“会話の前後”、つまり準備やアクション、完了(目的の達成)までをカバーする「現代の業務のためのアクションシステム(System of Action)」だと説明した

NTTドコモビジネス:Zoomと協業し地方・中小企業向けソリューションを展開

 NTTドコモビジネスからは、常務執行役員 ソリューション&マーケティング本部長の本髙祥一氏が登壇。Zoomとの協業に基づき提供を進めているパッケージソリューションの特徴や狙いを紹介した。

 昨年7月、旧NTTコミュニケーションズがNTTドコモビジネスへ生まれ変わったことで、社名だけでなく「役割にも変化があった」と本髙氏は説明する。NTTドコモ傘下となったことで、全国すべての都道府県に拠点を設けることができた。今後はこの地域拠点を足がかりとして、地域の中堅中小企業や自治体にもソリューションを積極的に提案、提供していく方針だ。すでにその成果も出てきているという。

 「NTTドコモビジネスになって、いま最も伸びているサービスが『ドコモビジネスパッケージ』。これは、主に地域の中堅中小企業の皆さまの困りごとを解決しようと始めたパッケージソリューションで、われわれの通信サービスとさまざまなSaaSを組み合わせてご提案する。ここでは、全国の拠点にいる当社の社員が、導入から運用までを一気通貫でご支援する点も重要なポイントだ」(本髙氏)

 Zoomとの協業第一弾として提供を開始したサービスも、中堅中小企業や地方自治体をメインターゲットと位置づけている。同社のクラウドPBX向け公衆回線サービス「Arcstar IP Voice Connect」と、クラウドPBXの「Zoom Phone」やクラウドコールセンターシステム「Zoom Contact Center」を組み合わせたパッケージソリューションである。

 「Zoomのサービスを通じて無期限・無制限の通話録音、Zoom AIによる要約が使えるうえ、従来のPBXやビジネスフォンのような設備導入が不要。そして、ここが重要なポイントだが、03や06といったOABJの電話番号やフリーダイヤルなどもそのまま使える」「お客さまはイニシャルコストがほとんどかからず、ランニングコストだけで使っていただける」(本髙氏)

NTTドコモビジネス+Zoomのパッケージソリューション

 もうひとつ、同社のコンタクトセンター向けソリューションである「docomo business ANCAR」とZoom Contact Centerをマッチングさせ、両社でAIを活用した顧客体験の向上を目指していきたいと述べた。

 「Zoomとの協業を通じて、コンタクトセンターへのdocomo business ANCARの共同提案をしっかりやっていきたい。これにより、日本全体のコンタクトセンターのクオリティが相当向上するものと確信している」(本髙氏)

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