第15回 シン・IoTの教室:ビジネスに活きる つながるモノの世界

AIの能力を“現実世界に解放する”IoTの役割

CESで最注目の「フィジカルAI」 IoTにもたらす新たなインパクトとは

大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 毎年1月初旬に米国で開催される、世界最大級のテクノロジー見本市「CES」。世界中のテクノロジー企業が出展するこの展示会を見ると、その一年のテクノロジートレンドが分かるとも言われます。

 そんなCESで今年、大きな注目を集めたのが「フィジカルAI」というキーワードでした。NVIDIAの創業者でCEOを務めるジェンスン・フアン氏が、基調講演の中で大きく「フィジカルAI」を取り上げ、急速に進化する世界観を示したことで注目を集めました(関連記事:NVIDIAの講演で泣きそうになった。AIと人類の進歩、どこまで進む?)

 フィジカルAIとは、AIが現実世界の変化を認識し、高度な判断を自ら行ったうえで、ロボットやさまざまな機器を物理的に動かす世界を指します。

(イメージ画像)

 近年、猛烈なスピードで進化を遂げてきた生成AIやAIエージェントですが、その入力も出力も、基本的にはデジタル空間の中にとどまっていました。その一方、フィジカルAIは現実空間から情報を入力し(取り込み)、現実空間に出力する(物理的な影響を与える)ことができます。つまり、生成AIやAIエージェントの高度な判断力を持ちながら「現場作業ができる」ため、現場作業が必要なさまざまな業種/職種への適用が期待できるわけです。

 こうしたフィジカルAIを実現するためには、高度な判断力を持つ“脳”=AI以外にも、欠かせない構成要素があります。そのひとつは、現実世界を観察して情報を取り込む“感覚器”であるセンサー。そしてもうひとつは、AIの判断に基づき物理的な作業を行う“身体/手足”であるロボットなどの機器です。

 すでにお気づきかもしれませんが、こうしたセンサーもロボットも、IoT技術と密接に関わりながら進化してきました。つまり、現実世界にフィジカルAIが浸透していくこれからの時代には、IoT技術の役割もより大きなものになることは間違いありません。

 反対に、IoTを用いたビジネスを考えるうえでもフィジカルAIの動向に注目すべきですし、「AIの側から」発想していくことも可能だと思います。AIが持つ高度な能力を、現実世界へ“解放”するためにどんなIoTが必要になるのか――。そうした視点から俯瞰してみると、新たなIoTのアイデアが生まれるかもしれません。

過去記事アーカイブ

2026年
01月
2025年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2024年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2023年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2021年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月