ビジネスプラスプラン以上で無制限に利用可能、国内で段階的に展開開始
「Slackbot」がパーソナルエージェントに進化 Slackは日常業務におけるAI活用の“入口”に
2026年01月22日 08時00分更新
コラボレーションツールである「Slack」には、業務に関するあらゆる情報が集約されている。セールスフォース(Salesforce)が目指しているのは、このSlackを「AIとの協働の場」に変え、すべての業務をSlack上でこなせるようになる世界だ。
こうしたAI活用の中核を担うのが、単なる自動応答のボットから“パーソナルエージェント”へと進化した「Slackbot」である。2026年1月20日より、国内での一般提供が段階的に開始され、ビジネスプラスおよびEnterprise+プランであれば追加費用なしで利用できる。
同日開催された説明会では、Slackbotが披露されると共に、パイロットユーザーを代表してメルカリが登壇。Slackbotについて「職場(Slack)に加わった“自分をよく知る同僚”」と表現した。
「Agentic Work OS」の中核を担うSlackbot
2014年に社内のコラボレーションツールとして誕生したSlack。今では、人同士のやりとりに加え、データやアプリケーション、AIなど、業務に必要なあらゆる要素にアクセスできる基盤へと成長した。特に、セールスフォースのアプリケーションは、「Salesforceチャンネル」によってSlackと相互接続され、両者を隔てていた壁はなくなっている。
このSlackの位置付けについて、セールスフォースの会長 兼 CEOであるマーク・ベニオフ(Marc Beniof)氏は、「Slackをすべてのセールスフォース製品のフロントエンドにする」と語り、共同創業者 兼 Slack CTOのパーカー・ハリス(Parker Harris)氏は「すべてのクラウド製品が“Slack first”になる」と宣言している。
加えてセールスフォースは、SlackをAIとの協働の場である「Agentic Work OS」として位置付ける。同社のAgentforceをはじめ、OpenAIのChatGPTやAnthropicのClaude Codeなど、さまざまなAIエージェントを業務で利用するための“入口”としての役割を果たす。
セールスフォース・ジャパンの常務執行役員 Slack本部 Head of Slack Japanである浦和広氏は、「エージェントの入口がバラバラになっている中で、そのすべてをまとめるのが『Agentic Work OS』」と語る。
そして、Agentic Work OSの中核を担うのが、今回登場したSlackbotである。Slackに集約された情報を基に業務を助けるパーソナルエージェントであり、今後は、さまざまなAIエージェントの司令塔になっていく。将来的には、Slackbotに依頼するだけでエージェント同士が連携し、業務が進行していく未来が待っている。
パーソナルエージェントとしての「Slackbot」の実力
セールスフォース・ジャパンのプロダクトマーケティング マネージャーである鈴木晶太氏は、現在のAI活用の課題として、「業務の流れにスムーズに組み込まれていないこと」、「AIが利用者や業務のことを理解できていないこと」を挙げる。そしてSlackbotは、これらの課題を解決する「仕事のためのパーソナルエージェント」だと強調する。
Slackbotは、Slackにネイティブ統合されているため、業務を中断することなく利用できる。何かを依頼したい時には、Slackの検索バー横にあるアイコンをクリック。すると、アプリケーションの右側にSlackbotとの会話スペースが生まれる。
ここから情報の検索や要約、提案書やcanvas(Slack内で情報共有するためのスペース)の作成などをお願いする。業務のリマインドやスケジュール管理などを頼むことも可能だ。「発見」「作成」「検索」「ブレインストーミング」という項目で、プロンプトを選択できるタブも用意されている。
加えて、Slackbotは、Slackに記録されたユーザーや業務のコンテキストを理解して、適切な回答やアクションを行う。Slackbotが参照できる情報は、Slack内の対話やデータ、セールスフォースのアプリケーションにとどまらない。アプリケーションを横断する「エンタープライズ検索」として、Google DriveやTeams、GitHub、OneDrive、Boxなどの外部のアプリケーションとも接続し、検索対象を広げることも可能だ。このとき、アプリケーションへのアクセスは、ユーザー自身の権限に限定されるため、企業としても安心して導入できる。
Slackbotは、2025年1月20日より、ビジネスプラスおよびEnterprise+プランのユーザーを対象に段階的に展開されている。追加費用やセットアップは不要であり、現時点では利用制限も設けられていない。








